高松→滋賀→松本@「大地の再生工事×石積み花壇」前日下見


早朝5時過ぎに高松を出発。弁当箱に分づき米のおにぎりを2個。別の琺瑯容器に前夜のおかずの残りとぬか漬けを入れ、途中の休憩中のSAで食べる。滋賀の東近江のやっちゃん宅には9:30に到着。

すでに荷物が満載されたトラックが準備されており、着替えのバッグや道具類を積み込んで助手席へ。僕の自家用車はここに止めさせてもらい、やっちゃんの運転でいざ高速へ。

伊吹山を超えて、東名から中央高速に入る。

周囲にカラマツが増え、雪を冠した南アルプスや中央アルプスが見え始める。

そしてとりあえず昼に蕎麦を食おうと岡谷JCTから諏訪に向かうと正面に八ヶ岳が! しかし、めちゃいい天気だ。このコース、群馬時代から取材の行き帰り雨で何回も通ったことがあるが、こんなに綺麗に山が見え続けたのは初めてかも???

信州の蕎麦屋は通しでやっている店は少なく、名店はたいがい2時で終い。お目当ての諏訪湖畔の店に閉店10分前になんとか滑り込んだものの、なんと「麺切れで終了」。

諦めて空腹のまま現場へ。

今回の施工地(パゴダ庭園予定地)は「浄土宗和田寺タオサンガ国際念仏道場」の南隣の空き地で、広さは約600㎡。

円形建物のパゴダ(仏塔)は土のう袋を積み上げるアースバッグ工法で手作りされている。ここに国内の被爆地や世界各地の聖火・霊火を集火合体させ、人々の祈りが込められた「希望の火」を灯す。また、左官屋さんと共にこれまで二度塗り重ねた土壁に漆喰を重ね、今回で内外装を完成させる。

参考:希望の火ともす庭園 松本に整備へ 平和教育の発信基地に希望の火ともす庭園 松本に整備へ 平和教育の発信基地に(市民タイムスWEB

NPO法人アースキャラバン

敷地の特徴としてはとにかくこのようなサイズの玉石が多いこと。ちょっと掘るとざくざく出てくるらしい。

場所的には標高680mの扇状地に位置するが、周囲はすでに住宅地になっている。

国土地理院地図

流域的には日本海に流れる信濃川(千曲川)の流域の最上流部になり、諏訪湖から太平洋に流れる天竜川水系との分水嶺に位置する。

川だけ地形図

敷地はお菓子の工場跡とのことで、解体工事の埋め戻しで石が入れられたのではないかとのことだが、この地勢なら玉石がゴロゴロ出てもおかしくない。水はけは良好のようである。

国土地理院地図

実際、泥アクが着いた様子もなく、地面にはすでにタンポポやクローバーなどが生えている。

長方形のパゴダ庭園予定地は長手方向に緩やかに傾斜しており、念仏道場(元歯科医院の建物)は敷地に合わせて傾斜し塀が建てられているが、工場跡は盛土されてコンクリートの擁壁で支えられている。その間は人が通れるほどのすき間がある。

回り込んで念仏道場に入り込んでみると、端正な庭があり・・・

建物と塀の間に和風庭園が造られている。それもベタ和風ではなくちょいモダンな感じもあり、なかなかいいのである。空気も通っているのかドウダンツツジの紅葉も松の緑も鮮やかだ。

再び敷地に戻って道路側を眺める。奥の山が夕映えに染まり始めた。さすが長野・・・という風景だ。

念仏道場とパゴダのある庭園予定地は、奥の1カ所で、矢印の動線によって結ばれている。水勾配は道から住宅地に向かうという逆勾配で、雨水の「出」の場所がないので、敷地内で浸透させる必要がある。

当初は塀とコンクリートの擁壁のすき間を土で埋めて花壇にするとか、塀を一部壊して道場と工事敷地を一体化する案も出たそうだが、すき間はそのまま風通しの空間として残したほうが良さそうだ。

一つは道場側の格調高い庭園の雰囲気を壊したくないこと。そして元工場側の擁壁は90度で箱型になっているためにコンクリートの厚みが薄く、重くなさそうなので、とりあえずこのまま様子見したらどう?・・・と、やっちゃんにアドバイス。

陶板タイルが壁に貼られた元歯科医院という道場の建物。中は新建材や合板が使われているものの、空間的にはとても品良いものだった。

近くの「寿の湯」という街の銭湯に入りにいく。今日はなんと月食とのことだった。道場を出たとき満月の大部分が欠けており、風呂から戻ると煌々とした満月に戻っているのだった。

夜はお酒を頂きながら、道場や庭園予定地の敷地のこれまでの経緯などを聴く。明日の工事は道場のメンバーが多数ボランティアで参加される。明日は先日囲炉裏を作った家田くんも重機運転で参加してくれ、やっちゃんたちは水脈を、僕は石の移動や石組みで花壇造りなどを・・・という段取り。


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