アクアパッツァの作り方、真鯛の歯


Gomyo倶楽部の定例活動日。AMコンビがまた釣果をもってきてくれるという。A君は徳島のアマゴ、M君は瀬戸内の真鯛である。マダイのほうは船からタイラバ(タイ用の特殊な疑似餌)で釣ったかなりの大物だという。アマゴの塩焼きはA君に任せるとしてマダイはアクアパッツァを作ってみたい。

アクアパッツァは魚介類をトマトとオリーブオイルなどとともに煮込んだナポリ料理で、たっぷり魚介にサフランで色香りづけする南フランス生まれのブイヤベースに比べて、魚とせいぜい貝が一種、というようなごくシンプルな料理だ。もともとは漁師が船上で海水で魚を煮て食べた料理ともいわれている。

西洋料理というと、なんでもワインやスパイス・ハーブを使ってみたくなるが、YouTubeで発見した南青山のイタリア料理店「Ristorante ACQUA PAZZA」の日髙良実シェフの方法が気になった。ニンニクもハーブも、白ワインすら使わない実に簡単な方法なのである。

何しろ店名に「ACQUA PAZZA」を使っているくらいだから、絶対に自信のある作り方にちがいないのである。今回それをGomyo倶楽部のマダイでトレースしてみることにした。ブツは「目の下一尺」というマダイの最も価値ある極ウマサイズ。特大フィライパンがあれば丸のままがいいのだが、今回は解体して軽く塩をしてフライパンを2個使って。

最初のコツとしてはとにかくオリーブ油で皮目にしっかり焼き色をつける。ちなみに本場ではこんなに焼かないそう。裏返して身のほうも焼き、そこにお湯を入れる。けっこうたっぷり。

ここで骨や頭からも出汁が出るようにしっかり煮込んでいく。アクはとらない。さらにアサリを入れ、プチトマトの半切りを入れる。貝が開いたらオリーブオイルをドバドバと回しかける。この量が「あっ!」と驚くほどの量。それを強火をキープし、グラグラと煮立たせて行うことで、湯の中で分離していた油が乳化して鍋が一体化する。

パセリ(できればイタリアンパセリがいい)を散らして完成。今回は途中でパプリカを入れたが、あまりごちゃごちゃと野菜は入れない。実に簡単な料理なのだが、これが食べてみるとかなり旨い!!

以前、タマネギとニンニクをたっぷり使ってメバルのアクアパッツァを作ってみたことがあるが、印象としては今回のほうが断然美味しい。アサリを使うのが絶対ポイントではある。そしてトマトはできれば「セミドライトマト」がいいそうだ。旨味が倍増するという。が、これはドライフルーツメーカーやコンベクションオーブンなどの乾燥機がないと作れない。

一気に炊いてしまう・・・そして味は外部から(塩とアサリ)というところに日本の煮魚の作り方との共通項を見る。日高シェフは日本流にアレンジしてこのシンプルな方法にたどり着いたという。ワインを使うと酸味が出るので使わなくなったそうだ。

Gomyo倶楽部、午後はニホンミツバチの採蜜をした。今年2回目である。

今日は真鯛の歯を採取してくる・・・というミッションがあった。木工家サトコ氏が漆塗りの小道具としてこの歯を使いたいので貰ってきてほしいとの事。金継ぎ下地などの筋引きにこの歯の丸みと硬度がいいらしい。う〜むすごいな日本の工芸技術、今後の展開が楽しみです♬

長野のイタリアンシェフRopiaさんのチャンネルに登場した日髙シェフ、調理法はこれを参考に。

【アクアパッツァ】日髙良実シェフ直伝


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください