イチジク酢しぼる


8/31に仕込んだイチジク酢を漉すことにした。初めてのことなのでいったいどの時点で漉したらいいかわからない。ネットでは、半割りイチジクにビネガーを注いで風味づけする・・・という記事ばかりなのだが、これはあくまでもイチジクそのものを発酵醸造させてピュアなお酢を作ろうというものだ。

匂いもお酢らしくなり、産膜酵母の膜がだいぶ張ってしまったので頃合いと見た。この感じは以前何度か「柿酢」を作ったときによく似ている。

ドロドロの中身をレードルでさらし布にくるみ、ひもで縛ってボール受けをとって吊るしてみる。

ポタポタ程度にしか落ちないので結局手で絞ることになった。味わいはまさにお酢で柿酢によく似ている。ツンとした感じはなく、マイルドで甘く、酸味は薄い。水で割ればドリンクになりそうな感じ。

まず1回目を全部しぼりきる。

絞りかすはこんな感じ。

2回目。

2回目は白いこんにゃく状の産膜酵母が入っていたので絞りづらかった。産膜酵母は酵母菌の一種で、空気を好む菌のために表面に発生する。無害だが風味を劣化させ色を濃くするので、醤油蔵などではかいづきによる攪拌でこれをつぶすのだが、やりすぎればアルコールが揮発し過ぎたり微生物の活動が弱くなったりするのでその加減が職人の技らしい。

柿酢を絞った2018年3月31日の記事にも産膜酵母のことを書いたが当時はまだネット情報では判然としなかった。ちなみにこのときの柿酢はいまでもサラダドレッシングなどに使って重宝している。

9/14に仕込んだ2瓶目にはまだ酸膜酵母が発生していない。仕込みの季節もあるのだろうか? 囲炉裏の近くに瓶を移動したタイミングも? ともあれなんとか初めてのイチジク酢はこれだけ採れた。

濁りがだいぶあるが沈殿してくれるだろう。柿酢の場合、長く置いた後に、その滓(おり)をもういちど布で漉すと透明感のある酢を抽出できる。ちなみに絞りカスは食べられる感じだが美味しいものではなく、粉物にでも混ぜれば使えるかもしれない。ウチでは柿のときも堆肥の中に捨てたがいい肥料媒体になってくれるのではないだろうか。

リンゴの季節になったので朝はまた果物とニンジンのサラダ。昼は最後の茶漬け。なぜか昨日のかすかな生臭さは消え、すごくマイルドで美味しくなっている!

これなら毎日でも食べたい!


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