Gomyo倶楽部番外その2/灯火採集に来た虫たち


19:30、灯火採集開始。実は昨夜が満月で月齢的には灯火採集にはよろしくないのだが、幸いにしてどん曇りでかつ蒸し暑い、という願ってもない条件。Fさんが持って来たLEDを明るさの光源にして、シーツの中央にはブラックライトを設置。ブラックライトは紫外線を多く出し、昆虫を集めやすいと言われている。

さっそくやってきた一発目は、なんとアゲハモドキだった! 図鑑では知っていたが実際に見るのは初めてかも? ジャコウアゲハそっくりだが図体はずっと小さい。毒を持つジャコウアゲハに擬態しているといわれている。なんとも不思議な、妖しくも美しいガ、幼虫の植樹はミズキの類だそうである。

スズメガの仲間。その下に小型のカワゲラ。

ゴマダラシロエダシャク。

ヒトツメオオシロヒメシャク。なんというデザインなのだろうか!

バタバタとやってきたのはツノトンボ。ウスバカゲロウの仲間で、幼虫は地上で生活する種。

そして、ヘボトンボ来た〜!!! これ、群馬の山暮らし時代に飛んできたことがある(2008.7.29)。幼虫は孫太郎虫(まごたろうむし)とも呼ばれ民間薬として名高い。

他にもカゲロウが飛んできたり、流水に幼虫時代を過ごす水棲昆虫の飛来が目立ち、沢の自然度の回復がうかがえる。近自然工法により土木工事の成果が現れてきているようである。

ブラックライトにも来るが、LEDの明かりにも反応して集まってくる。

やっと1匹、コクワガタのメス。

コシマゲンゴロウ。

レスラーの覆面のようなデザインのガ。

今回一番大型の蛾。クヌギカレハかな?

ヒトリガの仲間でしょうか? ベニシタヒトリにも似ているが・・・。下のガは鈍い金属光沢でまるで鉱物のよう。

アオシャクの仲間。右上はガムシ。

タテハチョウ類の羽形をした渋いガ。

ステルス戦闘機のような形状で止まるガ。展翅をしたらどんな羽模様なのだろう?

しかしガの世界って凄いよなぁ。そのデザインや生態もチョウの比ではなく・・・。これなんて渋い、渋すぎる。まるで「雪豹」のようだ・・・などと翅の模様を見ながら唸ってしまったよ。

ところでごく最近、県立図書館で『日本産蛾類標準図鑑』シリーズというのが出ているのを知って驚いた。蛾の種類は極めて多く、日本には4,500種もいると言われチョウの240種に比べあまりにも多い。それだけに図鑑の編纂は難しいものだった。

1982年に講談社の『日本産蛾類大図鑑』が発行されてから30年が経過した2011年〜2013年にかけ『日本産蛾類標準図鑑』は「学研プラス」から4巻に分けて出版されたのだ。それぞれページ数は350~450ほどもあり、定価は25,000円〜27,500円だが、現在は全巻が完売済みで古書入荷待ちになっている。

↑アマゾンでは第1巻が古書で買えるが68,280円(!)というプレミア価格がついている。ところが今年2020年の7/20に、この本のダイジェスト版とも言える『日本の蛾』という図鑑が出たのだ! 著者は『日本産蛾類標準図鑑』の編者の1人、岸田泰則氏。

実はガの載ってい図鑑は昆虫少年の頃に買った保育社の『標準原色図鑑全集1 蝶・蛾』(1966白水隆・黒子浩)をいまでも大事に持っている。が、この本のガは409種とダイジェストのまたダイジェストなんだよね。というわけで『日本の蛾』(2020)今の私でも購入できる価格なので早速アマゾンで注文しました!


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