サンライズに乗って/2020往復


12日の午前中に帰宅して、なか2日をおいてまた「大地の再生」の取材と打ち合わせに行くことになった。15日が上野原、16日は丹沢を登山する。さすがに今回は電車にする(前回の走行距離は1,000㎞超だった)。上野原の講座に朝から参加するにはやはり寝台特急の「サンライズ瀬戸」が便利だ。

高松駅発 21:26に乗れば終点の東京まで乗り換えなしで一直線。東京には7:08に着き、ここから中央線の快速で高尾乗り換え1回、そこから中央線で上野原駅に9:03に着くことができる。

春休みの繁忙期はあっという間に予約がふさがるサンライズ瀬戸だが、高松駅へ予約を取りに行くとやはりガラ空きのようであった。いつもはソロ(シングルより狭いが料金が安い個室寝台)をとるのだが、今回は雑魚寝(ノビノビ座席)でもいいんじゃないか?

と料金を聞いてみると、ソロが6,600円なのに対してノビノビ座席はなんと530円(!)。ここで、サンライズ瀬戸の寝台席の種類と料金をおさらいしてみると、

1)シングルデラックス/1人用個室では最も充実した寝台/13,980円

2)シングルツイン/1人でも2人でも使える個室寝台/9,600円

3)サンライズツイン/2人用の個室寝台/7,700円(1人分)

4)シングル/1人用の標準的な個室寝台/7,700円

5)ソロ/シングルより狭いが料金が安い個室寝台/6,600円

6)ノビノビ座席/開放型の簡易寝台(雑魚寝)/530円

という階層になっている。雑魚寝のノビノビ座席は部屋のロックなどはないので荷物の盗難が心配ではあるが、おそらく雑魚寝席もガラ空きだろうと往復で買ってみた。

ノビノビ座席を利用する場合は乗車券+指定席特急券の2枚が必要なので11,540円+3,830円+530円=15,370円。これを往復で買うと「ゆき」「かえり」の運賃がそれぞれ1割引になる。これって、新幹線を使うより安くなってしまう!

そしていざ乗ってみると・・・

やはりノビノビ座席もガラ空きだった(笑)。僕は2階席にしてもらったのだが、僕の他にもう一人いつだけだった。つまり、1車両に2人だけ。

進行方向に向かって直角にシートがとってあるので窓は小さいのだが、上半身分は壁があって落ち着く。

貴重品とパソコンだけ持ってラウンジ席(いちばん初めの写真)に行ってくつろぐが、ここにも誰もやってこなかった。

そして16日の帰り。東京駅発は22:00。

また2階席にした。今回は3人だった。

最後の寝台列車「サンライズ瀬戸」。

車両は1998年に「グッドデザイン金賞」、2001年には鉄道関連では唯一となる国際デザインコンペティション「ブルネル奨励賞」を受賞している。

最初、偶然にこの列車に導かれたとき、車両の内装の確かさと美しさに目を見張った。パリに行くと市バスの中まで美しいが、それを思い出した。華美なのではない。空間が研ぎ澄まされているのだ。リベットの位置までデザイン的に美しいのである。

デザインは木村一男+近畿車輛。木村氏は東京藝大学卒。日産で初代シルビア、サニー・クーペなどを手がけ、(財)国際デザイン交流協会、世界デザイン会議運営会、国際デザインセンターなどを経て、名古屋学芸大学大学院メディア造形研究科長。1987年よりトランスポートデザイン機構(TDO)のコア・メンバーとして鉄道車両デザインに関わっている。

TDOデザインの内装実務はあの「剣持デザイン研究所」だそうで、そういえばラウンジ席の椅子などのそのテイストをみることができる。

さて、サンライズ瀬戸にはシャワー室というものがある。だが、僕はまだ一度も使ったことがない。使用回数・時間が限られており、込んでいるときは取り合いになるので避けていたのだ。

しかし今回はガラ空きなので使ってみることに。330円でシャワーカードを購入。中もやっぱりオシャレできれいでよかった。シャワー時間は6分だったかな。洗髪もして十分な時間と湯量。

サンライズの難点は車内販売がないこと・・・。だから余裕を持ってしっかり酒とつまみを用意して乗ることですw。


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