東京とんかつ@丸五(秋葉原)


美術館の中にもレストランがあったが、秋葉原まで戻る。昼飯はここ、東京とんかつの牙城「丸五」。到着13:00、店の外に9人の待ち。電気街のビルの電飾と騒音とメイド嬢の勧誘をくぐり抜けた先に、ふいに訪れる静寂空間に丸五は佇む。

ミシュラン掲載で有名になってしまったが、かなり古くからあるお店らしい。少しずつ前に進むが、ふと見ると後ろにすでに3人並んでいる。すぐ後ろは女性のおひとり様。

それでも15分ほどで店内へ。カウンターと後ろに小さなテーブル。けっこう狭い店。2階もあるようだが、カウンターの一番奥に案内される。ここはやはり「ロースかつ定食」1,950円で。特ロースで行こうかな・・・とも思ったが、食前にビールを飲むと「特」はキツそう・・・。

と、僕の後のおひとり様は悠然と「特ロース、セットで」と注文。むむむ。特ロース1,950円は単体なのでご飯・味噌汁・漬物のセットメニューを追加すると2,400円になるんだよね。後から隣に座った男子は「特ヒレとビール大瓶で」というご飯なしの布陣。ナルホドね♬ ビールは大瓶650円と小瓶350円の2種で、中瓶がない。

大瓶で♬

来ました。ちょっと小さい(やっぱり特にすべきだったか・・・)低温揚げの淡い衣色。

しかし厚みはかなりある。グラム数は一般的なものだろう。

噂にたがわぬ美味しさ・・・やわらかで香ばしく、脂が甘く、赤みの部分も旨い・・・。ここはラードじゃなくて植物油を使っているらしいが、バランスがとれている。食べ終わるのが惜しいほどだが、ご飯もすばらしく美味しいので半分ほどお代わりしたら、やはり腹がぱんぱんになった(笑)。

味噌汁の赤出し(なめこ・豆腐)もすばらしい。鰹節の荒節をあえて使い、香りを立てているタイプ。豚汁でなく赤出しで引き締めるところにも美学が現れている。ドレッシングも自家製なのか、甘すぎずキャベツの味わいを邪魔しない。終わりが近づく頃を見計らって、新しいお茶が出てくる。それがジャスミン茶だった。

細やかなサービス、気遣いも完璧。山本益博が「職人仕事を絵に描いたような(中略)こういうお店が秋葉原にあるということは、小さな奇跡といってよいかもしれない」と書いていたが、決して言い過ぎではないと思った。

店を出て・・・気になっていた隈研吾の新国立競技場を見に行くことにした。昨日の会議で、私は全国のスギ材を使ったこの建築を皆に熱く語ったのだが、やはり実際に近くで見ておかねばと思ったのだ。

(続く)


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