【幸楽】@浜松


早朝、けっこうな山中の取材先に無事着いていろいろ見せてもらった(この内容はまだ公表できないが「大地の再生」と同じくらい重要なテーマである)。さて、あとは帰るだけだが、明日はまたまた「大地の再生」取材で早朝から九州に向かわねばならない(まったくなんというスケジュールなんだ!w)。早めに帰宅して準備し睡眠を取りたいのだが、まあ今日の昼飯くらいはきちんと食いたい。

昼時は浜松市内にいた。これまた、前から気になっていた名店に行けるチャンスだった。そのとんかつ屋の主人はとんねるずの石橋貴明の『イシバシ・レシピ』で強烈な印象を残した。この深夜番組は2003年10月から始まり、とんかつ「幸楽」の稲勝義紀氏が登場したのは第一期の2回目、すなわち2003年11月だが、私は東京を離れいよいよ山暮らしへ・・・という激動期で、この番組はリアルタイムでは見ていない。

この再録をYouTubeで見たのは数年前だったか・・・。稲勝氏、けっこうなご高齢に見えたが、あの放映から17年経っている・・・果たして? 店はカウンターのみで専用駐車場はない。近くのコインパーキングをみつけて開店前に覗いてみた。あの動画そのままのご主人が、奥様が仕込みをしていた! 食べログにある通り開店時間は12:00からだが、仕込みが終われば早めに開けます・・・と親切な応対。

今朝の取材先から借りてきた本を読みながらカフェで時間をつぶすことにしたが、このカフェ「のあ」が昭和感満載でゲキ渋だった(笑)。なんたって現役で桃色電話があるのにびっくり。ぎんぎんの純喫茶というやつである。

コーヒー。可もなく不可もなく。いいのだ、この雰囲気と時間を買っているのだから。

さて入店。11時20分に行ってみたらすでに暖簾が出ており、行列はなかったがすでにカウンターには2人の客。

奥に陣取る常連さんが早くもビールを飲みながらご主人と談笑し、奥様もときおり相槌を打っている。いい雰囲気。

ロースの竹、2,800円で。

ご主人が厳選した豚は静岡県産の黒豚のバークシャー種。レモンも辛子もあえて付けない。甘みと香りがすばらしい、ラードで揚げているのにくどさはない。

ご飯もすばらしい炊き具合。

味噌汁は豚汁ではなくシンプルな赤出汁。秋葉原の「丸五」もそうだったが、主役を際立たせるために味噌汁から豚を外すのはアリだと思う。というか僕はこっちのほうが好み。

尻尾のほうの脂身、上質な豚ならむしろここが美味しいのだ。

ポテサラ。

ぬか漬け3種盛り。なんとも丁寧さと気品を感じる盛り付け(これは奥様のパート)。

ご飯を少なめでお代わりをいただいた。

ここでは、席に着くと水でなく緑茶が出る。完食して、そのお茶を飲みほして、ふたたび小さな引き戸と暖簾をくぐって道に出る。なんとも名状しがたい幸福感に包まれた。

予想通り、東京とんかつの最上級にまさるとも劣らない、「浜松に【幸楽】あり」は本当だったな♬


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