早朝、事務周りの草刈りや竹の払いをやる。この下は沢になっていて密生した竹ヤブだったのだが、そこに道を入れただけでヤブの衰退と他の植物が自生し始めた話は以前(1/11)書いた。
建物の裏手は放置されて暗くなりがちだが、風通しで建物の湿気や傷みがちがってくるのでその管理も重要である。
皆で一周してみると、有機資材と立てかけられたハシゴとの間が狭い。歩きにくいだけでなく、当然ながら風通しもよくない。下の沢筋から風が広場に抜ける重要なルートである。そこが塞がっているのだが、常に意識して立てかける位置に気をかければいいだけである。
外の資材倉庫に納車されるトラックの位置も、お尻に風通しがいいように少し前に止めるのである。
農道の現場へ。だいぶ道らしくなってきた。
先発隊が昨日の問題の場所へ。
水は引いていたが、水切りがやりきれていない場所は小さなたまり水ができて、土がブクブクになっている。
その周辺の再処理に入る。重機に関しては「どういう付き合い方をするか、その目的と考え方を大事にみていく」「テクニックよりも、操作する人の気持ちがはるかに重要」と矢野さんは言う。
竹資材の枝払い。
その枝葉を水脈にかぶせていく。
コルゲート管の先端を点穴の位置で立ち上げる。木杭を打ち、番線しばりを2箇所でしっかり止めることが重要。
奥の灌木を伐採し、結作業で水脈に資材を入れていたのだが、先にグランドカバーをしてからやるべきだった。踏み跡で土がドロドロになってしまった。しかも、結作業の連携ができておらず、伐採から資材作り、資材投入の一連の作業がギクシャクしてつながっていないと、矢野さんに指摘される。
暗くなってもその修正作業を続ける。雨が降り出してぬかるみがいっそうひどくなる。
終了後の道にはセメント粉がまかれ、ブルーシートがかけられた。
最奥の水の抜けの修正作業と確認をして終了した。
時間の関係で現地解散したメンバーもいたが、いちど事務所に集合して振り返りと矢野さん採点による「地ならし」と「水脈設置」の点数発表が行われた。
全国的な災害という緊急事態で、稲刈りは逃してしまったが、農道の復旧に関連した様々な学びがあった3日間だった。台風が起こした動きを被害と考えず、それに足並みをそろえて新たな場を創造していくという考え方。
今回は最低限車が通れればいいという仮復旧だが、農道はより地域と関わる公益性の高いものだ。地域の人たちと共に、その農道を軸にした里山の改善ができていくとよい。上野原での講座はそんな役割も担っているだろう。