第2回・屋久島講座4-2/鬼門を制すには?


そろそろ15時になろうかという時間、家周りの見立て。家の裏側の排水がなく、道の側溝に止められて水と空気の詰まりが感じられる。生垣も弱り始め、朽ちた木も出てきた。だから家の下にも湿気が溜まっており、このままではやがてシロアリがくるような環境になるだろうと。

まずは物置前の点穴。

竹を刺して炭とコルゲート管、周囲に有機資材。煙突効果で空気が抜ける。かなり効果的。

家と生垣の間をユンボで掘り、後続隊がスコップで溝型を整え、

炭と有機資材を入れていく。

鬼門に当たる角の辺りにはコルゲート管を2本入れる。

所々に穴を穿ち炭を入れる。

コルゲート管を止める。

有機資材をその上に置いていく。ここが水の出口の最も重要な場所。

最後は竹の枝葉。

左右を埋めもどす。

最後にチップでグランドカバー。今回はここまでだが、車が出入りする入り口なので、最終的には有機アスファルトで固めるそうだ。有機アスファルトはアスファルトにウッドチップや腐葉土や炭を混ぜたもので、アスファルトを購入すればあとは自分たちで混ぜて作ることができる。固まったあとに植物の根が侵入し、融合していく。矢野さんの話では20年くらいは保つだろう、と。

生垣と建物の間も完成。こらからの梅雨の季節、建物周りの湿気はこれで劇的に変わるだろう。

なんとなく、暗くどんよりしてた生垣と建物の空間が、すっきり清らかに生まれ変わった。冬は薪ストーブを焚いても底冷えがし、子供たちにしもやけができてしまったそうだが、これで冬の寒さも和らぐことだろう。

この間、矢野さんは敷地以外の草刈りの指導もしていた。スタッフたちはついつい刈り過ぎてしまうようだ。外周は浅く、風の入り口なのでそこにあるものを育ててやればいい。

セルフビルド、ハーフビルドの家づくり、あるいは古民家改装などでは、外構がおろそかになりがちで、まして風通しや水脈などにはなかなか気が回らないが、実は家と人の健康のために極めて重要な視点なのだ。


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