昨夜は上野原講座のまとめまで参加して、終電ぎりぎりに中央線へ。ところが乗り換で寝過ごしてしまい新横浜にUターン。駅に着くと最終の岡山行きであと5分という時間だった。改札でメモをもらってなんとか飛び乗る。岡山〜高松間は寝過ごしの心配なく車中で爆睡。アトリエに着いたのは深夜2時近く・・・ベッドに倒れこむように仮眠してイベントの道具を車に積み込み開始。
今日は岡山市で10:00から僕が講師の「山暮らし講座」がひらかれる。最初にここを訪れたのは昨年の4/30だった。
>龍王を尾根に祀る意味(大地の再生〜百田みたからの集い 岡山/1)
オーナーのSさんは「大地の再生」活動の岡山支部で采配を振るっている女性活動家で、ここには矢野さんも何度も訪れている。ぼろぼろ状態だった古民家はご主人の手によって継ぎ柱がなされ、板敷きになって再生していた。庭では焚き火ができ、家の土間にも火が焚ける地炉がきってある。今日はこの古民家に泊まらせてもらう。
今回は木割りや板採り、薪割りやチェーンソーなど山道具の使い方やメンテナンス、そして囲炉裏や火の燃やし方などについてレクチャーする。砥石も持ってきた。田舎暮らし山暮らし初心者にありがちなのは、道具は揃えてけっこう使い始めているのだけど、その本当の使い方は「?」だし、まして研ぎについてはほとんど知識がない(砥石はいちおう持っている)というパターン。
各自持参してもらったチェーンソーを開けてみると、出て出てくる(!)ことごとくオガクズだらけではないか(笑)。まず、この分解と掃除の要領と組み立ての手順をしっかり覚えてもらい、目立ての指導に入る。
京都から「大地の再生」顧問のMさんが来てくれて、昼ごはんは手打ち蕎麦をご馳走になった。
Mさんのワザと味は、もうお店がひらけるレベルで、蕎麦大好きの僕は感嘆しつついただいておかわりまでしてしまった。
木割り用に丸太を用意してもらったのだが、その丸太は前回の浜松ラブファーマーズのときのものより太い枝節が入り込んでいるものだったが、これまた簡単に割れた。女性陣も挑戦し、その後はチョウナによるハツり体験も。
竹を伐りに行き、いつも焚き火している場所に三又囲炉裏を作る。多すぎる灰と盛り土を取って石で小さな炉を組んだ。
自在カギはラブファーマーズのWSで作ったものをそのままぶら下げる。これまでやや大きめの焚き火をラフに燃やしていた感のある空間が、この竹の三又と石の炉によって引き締まる。そして中央から降ろされた自在カギに釣り鍋を吊るすと(釣り鍋は古民家にちょうど2つ置いてあった)にわかに囲炉裏空間になる。
竹の三又加工と同時に、すかさず「火吹き竹」を作っておいた。皆がその空間の変化と火の立ち上がりと、その火が変転する薪のくべ方に釘付けになり、火の前から動かなくなる(笑)。
鍋蓋は参加者たちが手分けして完成。取手のオブジェのような曲がり木が魅力的です♬ マコモが持ち込まれ、石を組み合わせ熾炭の焼き場を作る。野外でバーベキューといえば金属の箱に網を載せたバーベキューコンロが定番だが、日常のんびり火を囲むときは、こんな規模で炭火焼もいいものである。しかも、炭は焚き火の薪から次々と補給できる。
水をかけていた釣り鍋は、昆布と鰹節で出汁がとられ、鮭や野菜が投入され、いつしか鍋になっていた。そして炭火のほうには焼きナスや、竹の端切れで作った竹串でねぎまの焼き鳥が乗る。
僕は、次々に来る皆の質問に答えながら静かに火と炭をあやつる。とりわけ女性陣が熱心なのがよかった。
こうして初日は終了。