遍路宿の夜、ソラマメとアンチョビのパスタ


一昨日、和歌山のKさんから連絡あり、四国遍路の続きでいよいよ結願に向けて旅立つとのこと。Kさんは熊野の森林取材でずいぶんお世話になった方で、このアトリエには三年越しで遍路の度に泊まりに来ている。今日は五色台の白峰寺と根香寺をまわってウチの寄る、というわけで今朝は4寺起きして仕事をすませ、昼過ぎから大慌てで掃除と片付け(笑)。花を買いにいく間もなかったので、庭と畑の自花で。ノイバラとシュンギクとノビル。

このノイバラなんだけど、すごくいい匂いがする。まさにバラの芳しい香りなのだ。掛け軸と額はそのまま。Kさんはこれは初見のはずなので。

夕刻、外で薪の準備をしていると坂道をKさんが降りて来た(アトリエの脇の道は根来寺から香西寺に向かう遍路道になっている)。ついでにソラマメとアスパラを摘んだ。風呂に入ってもらっている間、買い物に行き、白ワインとパスタとアンチョビを購入。

ソラマメの茹でたのと、サワラの真子の煮付け、新タマネギのスライスに鰹節かけを前菜でやってもらって、メインはご飯と味噌汁と回鍋肉(ホイコーロ)。ご飯は友人からいただいた無農薬米。味噌汁は伊吹島のいりこだしに自家製白味噌とこれまた友人からいただいた味噌のブレンド。五色台は食べる店がぜんぜんないので、歩き通しで腹ペコだったKさんはまたたく間に完食。

で、白ワインのお供にこれを準備したのだった。採りたてのソラマメにアンチョビを刻んで・・・

パスタはバリラの1.9mm(いちばん太いやつ)。

ニンニクと赤唐辛子を弱火でじっくり炒めて、アンチョビを入れ、フィークでつぶしていく。パスタの茹では隣で同時進行。

茹でておいたソラマメを入れる。1/3くらいをやはりフォークでつぶす。

そこに標準茹で時間マイナス1分で引き上げたパスタを投入。茹で汁を追加してしばらく炒め、仕上げにオリーブオイルを回して乳化させて完成。

いままで何回かこのパスタは作っているけど、今回のが最高のできだったかも。やはり豆の味がすばらしい。これがアンチョビとよく合うのだ。Kさんも大絶賛で食べてくれた。

食後は窓を開け放して囲炉裏暖炉を焚く。Kさんの海外旅行話は相変わらず面白い。先日は熊野に講演に来た写真家で野糞実践家の伊沢正名さんを自宅に泊めたそうで、僕のことを紹介してくれたらしい(拙著『楽しい里山暮らし実践術』に伊沢さんの野糞譚と著書を紹介している)。そんな伊沢さんの爆笑ネタで夜は更けていった。

バルコニーから見える奥の細道が香西寺へ続く遍路道だ。白花はワイルドローズのノイバラだ。明日の朝、Kさんはこの道を香西寺へ、そして一宮寺から屋島へと向かう。

一週間くらいの予定で、88番の大窪寺で結願、そして1番札所の霊山寺まで歩いて帰るそうだ。お接待ができて良かったです。

これで僕も立派な「四国人」♬


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください