生け花、窓台掃除、麻婆とお揚げ


前日電話が入って、急なことに本日の午後お客様来訪。家の見学と建築にまつわる仕事依頼なので引き受けた。前回の花がまだ床の間に活けてはあるが、さすがに菊がへたっていたので取り替えることにする。

朝イチで近所の直売所へ。梅と山茶花と黄水仙を買う。庭にあれば採取してくるのだが、今のところ花が少ない。それにしても2束で260円なのだから安い。隣町の鬼無は植木が盛んなところなので、毎朝切り花が安く売られている。ただし開店は8:30、早く出向かないといいものはみな先に買われてしまう。梅の枝が引き立つように、中央に黄水仙を低くつくろってみた。

引いて眺めてバランスを見る。

この床の間を作るとき、奥のトチノキ、手前のスギ、それぞれの銘木一枚板からどのように木取りして2段床に組むかは、棟梁にすべて任せたのだが、この材にして最良の配置をしてくれたと思う。右端にトチノキの耳(皮の付いていた曲面の部分)の方向が逆転している部分を納めてあり、両端から伸び出ている赤身も味がある。

この床の間ではもう一つ、床柱(ヒノキ丸太に私がヨキでハツリ痕を入れたもの)をうまく納めてもらえるか心配していた。とくに下部の床板や畳との接触部である。スギの磨き丸太の場合、下の一部を削って畳ヘリに合わせる「筍/たけのこ」が一般的だが、木目の薄いヒノキでしかも不定形でハツリ面がある場合、「筍」ではその美的効果が弱い。そこで「首切り」といって丸太をそのまま生かし畳をくわえるように(畳の表面の高さで床柱を切り欠く)してくれたのであった。

ちなみに和室と床の間の壁を漆喰の白にしなかったのは、白い花や掛け軸の白地が浮かび上がらなくなってしまうからだ。そのほうが障子や襖の白地も映える。

花を生けたら室内の掃除! 3時過ぎの来訪だからいいものの(笑)。久しぶりにキッチン前の窓台を拭く。ここはいつも時計やら包丁やら小瓶などを乗せている場所。狭いけど、台所の戦力としては非常に重要なスペースである。それだけに汚れやすい。きつくしぼった布巾で何度も拭くと、水滴の痕や多少の傷などは馴染んで目立たなくなる。その上に軽く蜜蝋ワックスを塗っておく。

普通ならまず塗装するか、MDFなどの擬似木を用いる場所だが、こうして自然のツヤが出て渋みが増してくると、無垢の木にしてよかったとつくづく思うのである。

20㎜厚の杉板、サッシまでの奥行きは10㎝ほどしかない。ここに常に2本の包丁を置いている。この場所が実に使いやすいのである。

見学会とその後の視察を終えて帰宅。案件は古民家改装と囲炉裏暖炉設置のアドバイスだった。高松市内にある数寄屋造りの古民家で、庭がまたよかった。その樹木の剪定を手伝うことになった。

夜はロース肉の残りをフープロで挽いて麻婆豆腐にする。

それにしても、材料や工程が複雑なので、相変わらず自分のブログの過去ログを開いてはおさらいしている(笑)。今日は鶏ガラスープがないので鰹節出汁を使った・

うまいね〜ご飯にあう〜。そろそろ自家製ラー油がなくなってきた。また作らねば。

もうお腹いっぱいなのだが、冷蔵庫に賞味期限ぎりぎりの油揚げがあったのを思い出し、湯洗いしてから残りの鰹節出汁で炊いてみた。調味料は酒、みりん、薄口しょうゆ少々。アルミホイルで落し蓋をして含め煮にする。

ひとくち味見したら、あまりに美味くて止まらなくなり、けっきょく丸一枚全部食べてしまった! 讃岐うどんのトッピングお揚げもこれくらいの甘さだったらいいのにと思うのだが、ぎんぎんの砂糖甘以外のものに未だ出会ったことがない(笑)。


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