三次から竹原に向かう。中国山地には石州瓦で統一された古民家が多数現存している。被災地とそうじゃない場所は紙一重で、まったく平穏なのだ。
が、所々に今回の豪雨被害が・・・
いずれもまだ若い広葉樹の林のようである。
土手の崩れ。
ここもまた若い広葉樹だ。こうなると、木が大きくなってその重さで滑る・・・という話では説明がつかない。
泥で埋まってしまった畑。
いくつか道を迂回して、
ようやくたどり着いた。ここから先は車が入れない。
ここまではほぼ無傷だった沢筋だが、ここから先はひどいことになっている。
今回、大地の再生の主要メンバーである汰知さんの拠点が被害を受けたという。
汰知さんの説明を受けながら矢野さんが先頭で入っていく。広葉樹が沢に崩れ落ちており、チェンソーで伐った跡がある。
沢の最上流にある2軒が被害に遭った。上部が汰知さんの家だ。まだ住んでから半年だという。
幸い、家には泥はかぶってはいるが、柱などは損傷ないようだった。しかし、わずか数メートルの場所に太い木が横たわっており、もしそれが直撃していたら家は大破していただろう。
上流には放置棚田が広がっている。沢は自然石の石垣で護岸があったそうだ。実に住んでみたくなるいい場所だった。しかし、九州北部豪雨のようなスギの大木が押し寄せるというタイプではない。
すぐに暗くなってしまい。矢野さんの見立てもピンポイントでしか解らない。とりあえず沢筋を整理して浄化槽のパイプを沢に落とす必要があるだろう。
裏にも山が迫っている。汰知さんは気仙沼での大地の再生の最中にこの豪雨があった。彼女は避難していて無事だった。
とにかく車が入れないのだ。行政の復旧はまったく入っていないそうだ。
今回の西日本豪雨、このような場所はまだかなり残されているだろう。やはり、道とコンクリートで覆われた下流部と家の敷地が沢を詰まらせていたのではないか、というのが矢野さんの見解だ。
汰知さんも前々からその詰まりを感じていて、Facebookには「大地が抜けてる姿にスッキリした」と書かれている。自らの敷地でやるときが来た、という試練だろう。この再生は若い彼ら自身はもちろん、ボランティアで入っても大きな学びになる。
ボランティアはFacebook「兼田汰知」で。また彼女の主宰する「Natural Organic Kitchen 紬 〜tsumugi〜」がボランティアの受け入れ場所として解放している。こちらもFacebookで検索を!