男木島打ち合わせ。15-16日まだ空きあり〼♬


雨の中。朝の船でN先生と男木島へ。15日〜16日のイベントの現地打ち合わせである。その後、灯台まで行ってみた。初めて男木島に旅した6年前は晴れていて、石の灯台と海の美しさが印象的であった。

男木島灯台。石造りの無塗装灯台は日本に2基しかない。映画「喜びも悲しみも幾歳月」の舞台。「日本の灯台50選」のひとつ

前日の雨で灯台までの道はがけ崩れが起きている。たしかに雨量もすごいのだが、一方で里山の放置が長く続き、いよいよ不具合が噴出してきたという感がなくもない。

途中、昨年の石垣ワークショップで完成した石垣を見るのを楽しみにしていた。雨で泥が洗われているはずだ。思った通り玄武岩の黒がよく出ていた。

それでもまだいくらか泥がついている。でも積みの新旧のキワから植物が繁茂している(少し取り去ってきた)。

ミンチ粉砕するしかないのか?と思われていた問題の廃屋も、プロの大工さんが入って骨組みを活かしながらの改修が始まっていた。今日はこの建物の進み具合を見るのも楽しみだった。

道にせり出していた危険な廊下も取り払われて・・・

屋根も新たな瓦で再生されていた。

島の松梁は活かされて、そこにヒノキ材の母屋と垂木がかけられ、合板でなくスギ材の野地板が打たれている。柱と土台はヒノキ。窓が大きくとられている。西側は海が切り取られたピクチャーウィンドウになるだろう。

牛小屋だった一階はヒノキの新材が追加されて、2階の床板がそのままの現し天井になっている。ここは板の一部を切り取って煙抜きを作り、囲炉裏部屋にしたらどう? と小林さんに進言してみる。

大工さんたちは小林さんの宿に泊まり込みで作業している。1日3食ドリマの上の自然食・薬膳の料理を食べてもらっているという。私たちも同じものをいただいた。モモの実なども入った野菜サラダ。もちろんドレッシングも自家製。

キク科の野草のおひたし。

ご飯は親子丼。大工さん向けに精白米を使っているようだ(いつもは玄米)。キクラゲやゼンマイ、しいたけ、今日抜いたばかりというゴボウも入っている。薄味だが自然の旨味と甘味があって非常に美味しい。

切り干し大根。

メインはなんとアイゴの煮付けが出た。丸のまま冷凍保存しておいたものを醤油と酒だけでさっと煮付けたもの。アイゴは海藻を食べる特殊な魚で、独特のアンモニア臭があるのだが、ワタも美味しくて好きな人はやみつきになる。

島の人たちは煮付けに砂糖やみりんは使わないそうだ。鮮度が良いので醤油で薄味で煮るだけで美味しいし、そのほうが魚の味がよくわかる(栄養価も高いはず)。

汁物は海藻と豆腐とキノコなどの味噌汁。ここに来る大工さんは若い人もいるのだが、滞在するたびに皆体調が良くなり不思議がっているのだそうだ(笑)。

「とにかく、大工さんの食事に全精力を注ぐ。

大工さんに命を注ぐことで、大工さんが家に命を注いでくださる。

命のこもった家は、人を感動させる。

感動した人は、町並を大事にしてくださるだろう。

私に出来ることは、大工さんの食事を一生懸命作ること。」

(小林さんのブログ「男木島に住もうよ」より)

私がこの島のなかでも最も美しいと思う石垣の1つ。角の算木積みと天端石は花崗岩。左側は雨に濡れて玄武岩の黒がよくわかる。この石は島の頂上付近にある玄武岩の柱状節理(タンク岩と呼ばれる)のかけらを海まで落とし、それを船で集落側まで運び、背負子で運んで積んだのである。

石垣に挟まれたコンクリート水路は急勾配でものすごい勢いで雨水が流れている。

栽培されたカボチャが石垣に降りてきていた。玄武岩の黒に植物の緑や花の原色が生える。いつか島の人たちだけで、これぐらいきれいに積めるようになるだろう。

男木島イベント、講演と木工実技講習は15日のみですが、ドリマの上にお泊まりすると健康にいい美味しい料理が食べれて、翌16日は古民家再生の現場や小林さんの小屋や自然菜園を見学、そして海と・・・実り多きものがたっぷり得られると思います。

定員まだ空きがあります。ぜひご参加ください!

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