イノシシのスープ、カレーの仕込み


Gomyoの巡回に行っていたN先生から、別の場所でイノシシを1頭もらったのでこれから解体する・・・という情報が入った。すでに頭や皮、内臓は落としてあるという。全体からの解体を見るのは2回目。メスの50kg、かなりの大物である。途中で私もナイフを持たせてもらった。背骨に付いているヒレ肉を剥がしているところである。

実は若い頃に東京市ヶ谷の大きな肉屋でアルバイトをしていたことがある。出入りしていた職人さんがとてもいい人で、いろいろなことを教えてもらった。さすがに枝肉の解体はさせてもらえなかったけれど、包丁の動かし方はなんとなく覚えている。

基本的に牛も豚もイノシシも骨と筋肉の構造は同じなので、外し方や部位の形がよく似ている。しかし、イノシシの肉は豚に比べても一回り小さい。写真はロースの部位である。幅は10㎝くらいしかない。

ところが肩ロースは、イノシシの場合かなりボリュームがある。あの牙のある重い頭を支えながら突進するのだから、それだけの筋肉が要るのであろう。

モモとスネの骨を割ったものも貰ってきた。それからスネ肉を少し。帰宅後、それでさっそくスープを取ってみる。

いちど熱湯で茹でこぼして、流水で掃除して水から炊く。けっこうなアクが出るが、白泡で網杓子で取ることができる。

アクの出が止まったらニンニクとショウガ、

香味野菜を入れる。ネギの青いところとセロリの葉、フェンネルの茎など。

このスープでイノシシのカレーを仕込んでみよう。タマネギは2個、その皮もスープに投入する。

いつものチキンカレーと同じ香辛料でやってみた。が、今回シナモンスティックをきらしていたので八角で代用。

スープが煮詰まってくる。肉屋でバイトしていたとき、牛骨を分けてもらってそれでスープをとったことがあるが、ちょっとそれに近い風味がする。

香辛料とタマネギ、トマトがペースト状になったら鍋に移す。

それをスープで伸ばしていく。

そこにヨーグルトと黒コショウで和えておいたイノシシの肩ロース肉を入れていく。これで1時間煮る。

途中でとトマトの皮やホールスパイスを取り出して、牛乳を入れてさらに30分。最後にガラムカサラ。完成したカレーは冷ましてから鍋ごと冷蔵庫で1日寝かせる。

スープを濾して骨に付いた肉を外す。われわれ素人が解体すると、この肉の量もバカにならない。そして、骨の周り、ここがけっこう美味いのだ。スープは濃厚かつ上品な味である。タマネギの皮を入れたので茶色いが、透明感はある。

バロンに与えると喜んで食べる。

ワカメもきれいに干せた。乾燥してさえ磯の香りがプンとするのであった。


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