ニンジンのぬか漬けである。12時間くらいでぬか床から引き上げると、薄い塩味でサラダ感覚で食べれる。でもぬかの旨味はしっかり感じられる。
お茶漬けに載せてみたのである。
もちろんぬか床に2日ほど放っておいたニンジンも、塩気があってそれはそれで旨い。しかし、お茶漬けにぬか漬けって合うね♬ お茶漬けがごちそうになる。毎日でも飽きない。
ところでお茶漬けには納豆を入れているので、ギョッとした人もいるのではなかろうか? とくに関西系の人たちには・・・でもね、だまされたと思ってやってごらんなさい。かの魯山人も推奨しているくらいだから味は保証付ですぞ♬
納豆の茶漬けは意想外に美味いものである。しかも、ほとんど人の知らないところである。食通間といえども、これを知る人は意外に少ない。と言って、私の発明したものではないが、世上これを知らないのはふしぎである。
(中略)
納豆の場合は、とりわけ熱飯がよい。煎茶をかけ、納豆に混和した醤油で塩加減が足りなければ、飯の上に醤油を数滴たらすのもいい。最初から納豆の茶漬けのためにねる時は、はじめから醤油を余計まぜた方がいい。元来、いい味わいを持つ納豆に対して、化学調味料を加えたりするのは好ましいやり方ではない。そうして飯の中に入れる納豆の量は、飯の四分の一程度がもっとも美味しい。納豆は少なきに過ぎては味がわるく、多きに過ぎては口の中でうるさくて食べにくい。
これはたやすいやり方で、簡単にできるものである。早速、秋の好ましいたべものとして、口福を満たさるべきではなかろうか。(北大路魯山人『魯山人味道』」)
ぬか漬け、ちょっとゲテモノ系にもチャレンジしてみたw。ピーマンとマッシュルームである。
翌日、カブ・カブの葉とともに取り出す。
やっぱりお茶漬けで(笑)。
納豆、たらこ、ちりめんじゃこ、焼き海苔、わさび。そこに煎茶。
マッシュルーム、悪くはないが、また積極的にやろうとまでは思わない味w。しかし、キノコは3大旨味成分のひとつ「グアニル酸」を含んでいるので、ぬか床の形成には良いかもしれない。だから先日の自家製干しキノコをぬか床に入れて戻したりすると一挙両得かもね。
魯山人はぬか漬けに関しても「漬けものの漬かり加減は非常にむずかしく、気候とぬかみそ漬けの置き場で、漬かり方の速度に非常な差異ができるから、その点、注意深く心がける必要がある。」なんて書いていて、美食に人生をかたむけた姿が浮かんでくる。
ちなみに『魯山人の料理王国』という本には「茶漬け」だけの項があって、納豆茶漬けをはじめ10種類の茶漬けが紹介されている。この中で私がいちばん旨そうだな・・と思ったのは「車蝦の茶漬け」である。いつかやってみたいもんですな。
(青空文庫webでも読めるようです)