北斎美術館、根津美術館、シュウマイ弁当


今日は美術館に行くと決めていた。ミュシャも茶の湯もブリューゲルも見たいが、時間と身体は一つしかない。最初に向かったのは最近オープンしたばかりの両国にある「すみだ北斎美術館」だ。

浅草から両国までは隅田川の遊歩道を歩いていく。両国の国技館では今相撲の真っ盛り。ひょっとしてチケット買えないだろうか? 幕下でも見れたら入ってみたいな・・・と思ったけど甘かった。朝から行列して求めるらしく、「完売」の札が出ていた。

「すみだ北斎美術館」の設計は妹島和世。駅から外れにあるのに随分な人気で人がごった返している。浮世絵は小さな画面なので行列に流れながら見るのはツラいものがある。そして企画展を見終わって帰ろうとすると3階から降りる階段がない! なんだこりゃ。

最近の人気展覧会のジジババの多さと彼らに囲まれた時の化粧と理髪剤の臭いには辟易しているのだが、行列に並んで狭いエレベーターに押し込まれ、また臭い地獄に耐えながら外へ出る。

地下鉄で築地に行ってみた。ここは浅草と同じように外人だらけだった。場外には屋台のような食物屋がたくさんできていて、すっかり様相が変わっていた。寿司屋とか海鮮どんぶりや焼き貝などを食べさせる店である。昔バイトでお世話になった店は見当たらなかった。築地本願寺まで歩いて地下鉄に乗った。

次に向かった根津美術館はなんと休館だった。次回の展覧会の準備のため、という。まあいいや、外側から建築を観察する。ここは表参道交差点から直進していくと根津美術館に突き当たるようになっているのだが、途中に浜野安宏プロデュースのフロム・ファーストビルがあり、その隣に安藤忠雄設計のCOLLEZIONEがある。

どちらもコンクリートのファッションビルだが、隈研吾は根津美術館は和風でそれらとは対極にある軽さとしなやかさを持って対峙している。軒の出のバランスの美しさは独特のものがある。

久しぶりにCOLLEZIONEの階段を上がってみたが、廃墟感満載だった。裏道に入って新たなファッションビルを見学しながら青学まで歩き、渋谷へ出た。このコースも仕事でよく歩いた。青山に本社がある会社でトトログッズのイラストを描いていたことがあるのだ。

渋谷はものすごく空気が悪かった。もともと谷なので風が溜まるのだろうか。山手線で新宿へ行き、東口構内にあるBERGでビールを飲んで一休み。ここは昔と全く変わらないな、値段も安いし・・・。

新宿は目新しいビルもなく、なんだかパワーのない街になっていた。紀伊国屋書店で自著を探してみた。『山で暮らす〜』はアウトドアの書棚、『囲炉裏と薪火〜』『囲炉裏暖炉〜』は建築関係の書棚に収まっていた。

四ツ谷まで歩いてみたかったが、さすがに疲れ果てて電車で御徒町まで行き、アメ横を少し歩いた。ここでも外人の嵐だった。浅草に戻り、夕食はデパ地下で崎陽軒のシュウマイ弁当を買ってすませる。これは美味しい♬

左上のサイコロはタケノコの甘煮。マグロの煮たのとミニ鳥から。赤いのは干しあんずを柔らかく戻した(炊いた?)ものである。

さすがに今夜は立ち食いそばも、深夜のモスもなしw。


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