明日が講演会なので昨日からプロジェクター用の資料を仕上げている。が、味噌を溶くための竹べらがどこにいったかどうしても見つからず、朝から新たに作ることにした。ついでにBLTサンド用のピック(サンドがばらけないように刺すつまようじ)も作る。
竹は節のところをうまく使うとデザイン的にも機能的にも面白いものができる。
また竹の割裂性はスギ・ヒノキの比ではなく、狙い通りほぼ一直線に割れてくれる。竹は末(すえ)から割るのが基本。だが、こんな小物はどちらでも気にする必要はない。
まず裏の柔らかい部分をへぐという作業。皮側:内側=4:6くらいの位置に竹割り刀をあてがう。
節の部分でテンションがかかる。この竹割り刀はちょいと重量があるので、上から叩くというナタのような使い方もできる。その勢いで割る。
裏の部分はよく燃えるので捨てないで燃料にする。
使うのは皮側。繊維が緻密で硬い。
節の裏側は幅太に残るので、削って落す。
ここで2つ割りに。
ピックの素材ができる。
さらにへぐ。
ここで小刀に切り替える。竹割りは危険回避のため研ぎ終えた後「刃止め」をかけてあるからである。
竹割り刀はいったん丁寧に研いだものを、必ず砥石に刃を立てて縦に引き刃止めをしてから使う。竹割りは繊維を裂くのが目的で繊維を切断してはならないからである。鋭利でないほうが、作業上の危険も少ない(『ドゥーパ』連載より)
面取りもする。
できた。節がいいアクセント。つまみやすくもある。
味噌ベラのほうは柄の位置のちょっと手前までノコ目を入れて上から竹割りで割っていき、そこからは小刀で仕上げる。ヘラの周囲は薄く仕上げる。
皮側も。前回のものはトングを作ってみようと思って途中で挫折したパーツだったので、今回は味噌ベラとして機能的なかたちを彫り出す。
節の上部に真鍮の掛け輪を加えて完成。このような自由曲線のフォルムは、その人独自のかたちが出てしまう。だから他人が作ったものは、どこか気に入らないものだし、自分が「いいな」と思った形の道具は、愛着を持って大事にするものだ。
工作の破片は・・・
囲炉裏暖炉の「焚き付けBOX」の中へ。
さっそく使ってみよう。
おう! すくいやすいではないか。
味噌こしのザルのカーブに合わせてあるから溶きやすい。柄の長さもちょうどいい。
今日はしょうが焼きと、またまた味噌けんちんです♬
さっそく殿堂入りしました(笑)。