コンクリート打ちっぱなしvs土壁


台風の雨。みなさんの所はどんな具合ですか? アトリエではバケツをひっくり返したような豪雨が断続的に続いてる。家屋の水はけのチェックや畑、水路の様子を見に行く。ネットでニュ-スをチェック。その後は読書。いや~、晴耕雨読ですね。

「いまの建築は人間をだんだん疎外しながら進行している、単に寒さや暑さから人間を物理的に護るのではなくて、建物自体が人間の生命と深く結びついた状態で建てられなくてはならない、そうでなければ、本当に人間を護る建物はできないのではないか」

「土壁や漆喰壁というものは、元来、人々を魅了するエネルギ-のようなものを発しているのではないかと思います。それは、壁を塗るために必要な『水』という媒介によって、『うるおい』という感覚が人々に伝わるからではないでしょうか」

「われわれが扱う土と水とは、人間の生命の根源として考えなければならない素材です。人間の生命に最も近い土壁が、人間から離れてしまっている。われわれは、土と水で包まれているような建築を、もっと考えていくべきだと思います」(以上、『壁の遊び人=左官・久住章の仕事』久住章+語り/世織書房より)

建築家、長谷川敬さんの著書で知った「カリスマ左官」久住章(くすみ・あきら)さんの仕事を『現代農業 増刊』の取材で、京都の「地球デザインスクール」を訪れたとき見ていた。ガラスとコンクリ-ト全盛の近代建築に根底からの改革をもたらす大きな可能性を、この久住さんの本を読んで強く感じた。

夜は自家製コロッケ。冷凍のサバを解凍してピチットで脱水し、それも揚げた(下味に酒・醤油・ショウガすり下ろし)。ジャガイモだけじゃない、パセリ、トマトも自家製ですゾ。この台風の土砂降りの山中で、こんな素敵な美食をしているヤツがいるとは、お釈迦様でも気がつくめえ。

middle_1122409637

雨の日、僕らはいつもは外で使っているちびカマ君を台所の土間に移動し、そこで火を焚いて蝶理する。細かく割っておいたスギ薪はすぐに火がつくが、雨の日は乾いた薪も湿気を吸っているのか、ちょっとくすぶる。しかし、たまにはこれもいいものだ。土間の部屋が乾くし、虫避けにもなる。

この部屋の下半分はコンクリートモルタル、上部は土壁である、引っ越し当時は床と天井が張られ、壁には化粧合板が張ってあったのだが、僕らはそれらをすべて剥ぎ取って昔に戻し、梁と土壁と土間をむき出しにして、火が使えるようにしたのである。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください