隣の庭でイタルさんがなにやら作業を始めた。
箕で豆を選り分けていたりすると音で解るのだが、今回はコンニャクイモを切っているのだった。
コンニャクイモは生では貯蔵できない(寒さに弱い)。周年コンニャクをつくるためには、乾燥して粉にしておく。市販のコンニャクはほとんどこの粉からつくられる。
コンニャクイモを皮のまま鰹節削り器のようなもので、木で押し込みながら、1cm厚くらいのスライスに仕立てる。
これを串に差して干し柿よろしく天日で干すのである。
天気がよければ10日ほどでかなりの水分が抜けるという。
乾燥コンニャクづくりは上州の冬の風物詩だったが、今では滅多にみられない。
機械で乾燥することが多いからである。機械のほうが仕上がりがよく納めるときの単価も
高いらしい。
昔、もっと大量につくるときは、囲炉裏や練炭火鉢などで強制乾燥させたのだった。
ちなみに串は篠竹を使っている。割竹だとしなって弧を描いてしまうからだろう。
乾いたものは粉にしてコンニャクの原料とする。
いま機械で製粉すると皮の部分がちゃんと取れるようになっているらしい。
というわけで、これは自家用にはできない(出荷用)のでした。
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