お風呂の着替え場のすのこが壊れてきたので間伐材で作ってみることにした。まず山に木を取りいく。一昨年の秋に切り倒して山に放置したままのスギを玉切りして、トチカンで下ろせるところまで下ろし、そこからは肩で担ぐ。朝食前にこれだけ。
寸法に切って板を採る。ちょうど真ん中にヨキを入れハンマーで割る。
芯を外さなければ、節があってもたいがいきれいに割れる。虫食いは白太の部分にわずかにあるだけ。さすが、秋伐りだけのことはある。葉枯らしで1年以上放置してあったので、芯まですっかり水分は抜けている。
ひっくり返して真ん中にノコで切れ目を入れてから・・・
ヨキで割って板ができた。真ん中にノコの切れ目があると、板目で割っても安心。なるべく同じ厚みの板をとるにはこれがいい。
次にすのこの下に渡す角棒を、ヒノキの細丸太を2つに割って作る。くさびを2個使いながら割っていく。枝(節)の多い部分だが、この長さでもごらんの通りまっぷたつ。まったく、スギ・ヒノキの割裂性はすごいですね。
材料はできた。側面の皮を削ったり、凹凸をヨキでハツって少し鉋をかけたナイフで出っ張りを削ったりする。
板の後ろに切り欠きを入れ、ビスで止めていく。
完成。板厚は2cm。頑丈なすのこができた。
日曜大工オタクの人なら電動工具で何が何でも角材にして滑らかな鉋がけをしないと気が済まないのだろうが、そんなことをしたら間伐材は半分以上はゴミ屑になってしまう。割れのくぼみや出っ張りは、ひとつの味わいとして残しつつ、歩留まりよく作ると、強度もあるしゴミもでない(破片はすべて囲炉裏の燃し木に)。
こんな材はいま日本の山に捨てるほどあるのだが、使われていないのは残念ですね。