神流川沿いの国道へ降り、川沿いに上野村までさかのぼってサクラやヤシオツツジの開花風景を楽しんだ。神流町にある名勝「丸岩」の上にもヤシオツツジ咲く。古刹にシダレザクラの名所もあり、近年はライトアップもしている場所もあるという。
上野村から下仁田方面へ抜けるトンネルの先に、長く工事を続けている場所があった。その全貌が見えてきた。どうやら、トンネルから先のショートカットの大通りを作っているようだ。荒廃人工林を放ったらかしのままコンクリート土木をがんがん進めるという山間部の構図は全国共通だ。
トンネルを抜けたすぐ下は南牧村。石垣の見事な傾斜畑をバックに桜が満開だった。
下仁田の畑。コンニャク畑にビニールシートがかかっている。そこに揮発性の農薬を使う赤い缶は土壌消毒剤の「クロルピクリン」。これがなかなかの劇物で、消毒中の畑の近くを通ると、目や喉がちくちくすることがある。
一見晴れやかな群馬の山間部の春は、このおぞましい農薬で大気が汚染されている場所が少なくない。嬬恋方面ではキャベツなどの高原野菜の広大な畑地でもこの土壌消毒が行われる。名産地として全国に売り出すとなると、耕作地の少ない山間部では連作が強行されることになり、商品作物としての見栄えがいいものを揃えるために、様々な農薬が使われる。
天気が晴れてきたので軽井沢に抜けて、草津まで足を伸ばす。共同浴場「地蔵の湯」へ。旅館の夕食どきが空いている狙い目どき。地元のおじいさん2人が先客にいる。その二人の話が面白かったので、ずっと会話を聞きながら湯を楽しんでいた。
「孫が車で保育園に通っているんだよ」
「最近はどこでもそうだ」
「俺なんか学校まで8キロ歩いたっけ。2時間だよ」
「昔はみんなそんなもんさ」
「農家だったからな、家にいればコキ使われる(笑)。それなら歩いてたほうがいい」
「子供に歩かせようと思っても、最近は物騒だとうるさくて大人が同伴じゃないとダメ。それにスクールバスってのがやってくる」
おじいさんたちは、焚き物の話もしていた。昔の学校にはダルマストーブがあって、当番は早く行って石炭に火をつけておかねばならない。それにはスギ葉(すぎっぱ)が一番で、それを拾いに行った話。
「いま、焚き物がいくらでも山にあるけんど、誰も燃さないものな」
「いまの子供たちじゃ、何もできないよ」
「まったくなあ、幸せなんだか、不幸なんだか・・・」
***
帰りに高崎「大黒屋本舗/沖町店」でラーメン。・・・と、これを呼んでいいのかどうか? 店頭名は「ふじ麺」(700円)というのだが、僕はそれに「野菜タワー」(100円)というトッピングをつけてもらった。手前にアブリ焼きチャシューが1枚。
先日、伊勢崎の「満帆」で脂だらけの「ごじ麺」に辟易したので「アブラ少なめで」と注文。横からの撮影。もう、凄い野菜の量。うどんのようなゴワゴワの麺。ニンニクとタマネギのきざんだの付き。獣脂さえ少なければ、意外にもヘルシー?
で、完食。
最近ファミレスが不調で、「デニーズ」などは店をたたむらしい。個性的ラーメン店は海外にも進出し、ウケているようで、時代は動いているのだな。
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