以前に巻き枯らし間伐の立ち枯れ木を伐って薪にした話を書いたが、あの材があまりにもいいので額を作ってみることにした。
伐り出して来た木を玉切ってクザビで四つ割りにした後、マサカリとハンマーでさらに半割にしていく。
それをさらにこまかく刻んでかたちを整えていく。
枝のついていない下部のほうはまず見事にきれいに割れる。そしてヒノキのすばらしい香りがする。
白太の腐食は皆無。そして虫食いがごく少ない。数10本のうち穴の空いたあものはわずか数本しかない。この巻き枯らし間伐法が世に出たときは「虫食いが蔓延する」などと非難されたものだがこれはどうしたことだ? ヒノキの香りが残っているということがその虫食いなしの証明になるのかもしれないが。
この材は5月3日から始まる東京都大和市の市民ギャラリーで行われる「SHIZUKUの山暮らし展」に飾る作品(『神流川なつかし物語』の抜粋10点)の展示に使われます。