函館~下風呂(6日目、五稜郭)


ホテルはおなじみの駅前旅館「T横in」。会員&日曜割引でツインが5000円以下という安さ。朝食が出るのだがT横inの朝食は地方色があって面白い。朝市に繰り出す。この函館朝市にはぶったまげた。観光客で保っている朝市なのだが、その規模がデカイ。それだけ、集客力があるということなのだろう。

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食堂のは海産物のっけの丼ものがずらり。ウニ・エビ・イクラ丼が2000円前後のようです。名物のイカソーメンも今回はパス。

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函館はまだ行ったことないんだ。と友人のUに言ったら「古い街でいい建物あるから1日くらいはとったほうがいいぞ」というアドバイスは本当だった。神戸、横浜、長崎、いずれも歩いたけど、函館はまだ鉄筋コンクリートの建物に侵された度合いが少ない。というか、いい建物をしっかり保存をかけている。これはロシア系の協会。

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この下にある「カトリック元町教会」の内部がすばらしかった。マリア像とかキリスト十字架道行の彫刻群に見惚れた。イタリア、チロル地方の木彫だそうで、時のローマ教皇から贈られたものだそうだ。

でも私は旧跡的なものよりも、暮らしに息づいた建物に興味があるんだよね。和洋折衷の面白い建物の宝庫だな函館は。

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1階は土壁&下見板張り、2階は洋館(板張りペンキ塗り)の例。

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現役の床屋さん。これも歴史建造物の保護プレートがついている。

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軒裏の細部。西洋の石造り建築を日本の大工が木造で真似した先駆的な例なのだが、昨今の模倣的新建材住宅よりよほどいいのは何故なんだろうか。まず合板を使っていないこと、そして装飾が手彫りであること。繰り返しの幾何学的パターンでも、微妙なゆらぎがあって、暖かいのだ。

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カフェに入ってみる。

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私は自家製パンのサンドイッチのプレート、yuiさんはベリーのパイ。うまっ! ふえ~港町のカフェはレベル高いんだよな。

函館に来たら五稜郭。ここは見たかった。タワーに登ってまず全容を見る。

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石垣研究家の顔を持つ私としては、五稜郭のカドの先端が非常に気になるわけで、切り石の見事な算木積みに感嘆! 天端には武者返しの平石が並んでいる。

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昨夜、登るのを忘れた箱館山。夜景は逃したが、昼間の景色もすばらしい。この天与の地勢、豊かな海産物、そして北の清らかさを保つ歴史的建造物が、函館を大きな観光地たらしめている。

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だけど五稜郭タワーのガラス建築にはマイッタな。いま、どこでも最新型の建築はこれだが、中にいるとモワモワと暑苦しく、息ができなくなり、咳き込み、気持ち悪くなってくるのだ。

さて、本州に渡るルートを下北半島最北端の港、大間港に渡るフェリーを選んだ。函館発17:00、大間着18:40である。下北半島にもすばらしい温泉がたくさんある。私たちは下風呂(しもふろ)温泉の共同浴場を今夜の目標にした。地図の赤丸矢印がその位置である。

共同浴場「新湯」。中に入ると脱衣場にいる5~6人のおじさんたちが一斉に私の顔を見る。地元の漁師なのであろう。「こんちわ」と挨拶して緊張しつつ服を脱ぎ始める私。

ややあって強烈な津軽弁が再び飛び交い始める。湯は白濁した硫黄泉で、飲泉してみると草津そっくりの強酸性湯。香りがすばらしい。今日の建築巡りの、徒歩でこわばった全身の疲れを癒しながら、陶然と湯に浸かる。

どんなに日本の自然が壊れても、この湯だけは千年の昔から変わることがない。入浴料はたったの200円。ありがたいことである。

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近くに道の駅はなかったが、駐車スペースがあったのでそこで車中泊。イカ釣り船の漁り火が見え、風が吹きすさぶ。ちょうど台風が通過中で雨が窓を叩く。でも車内では・・・

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・・・・・・宴会♪

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大間といえば本マグロの産地。港の近くのスーパーでしっかり大間産マグロの鉄火巻きと、イカの寿司を仕入れておいたのだ。これがとびきり美味かった。

Uから貰ってきた作品の子供イスが、車内でちょうどいいテーブルがわりになる。ヘッドランプにスーパーの袋をかぶせると間接照明のぼんぼりになって、まるでイサム・ノグチの「あかり」を置いたおしゃれなバーに変身なのだ(笑)。

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「北海道神宮111111111111の謎」はまだ分からない。明日は恐山へ。


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