花豆陽を抱いて/集落支援員in持倉(4)


集落支援員の活動で神流町の持倉集落へ。今回は旧アトリエに長逗留して15日の神流町のイベント『神流マウンテン ラン&ウォーク』まで取材してこようという予定である。

というわけで持倉には役場の皆さん内職手作りの旗をお届けした。

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現地にはコースに歓迎ゲートができていた。「ようこそ!天空の里、持倉へ」

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区長さん宅を訪ねた。収穫したばかりの花豆を見せてもらった。今回の『神流マウンテン ラン&ウォーク』では持倉集落が中継チェックポイントになっており、ここで水や食べ物などがふるまわれる。

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そのときこの花豆を甘く煮たものと、手打ちソバを小さなパックに入れて食べてもらう準儀をしている。持倉のソバは美味いと評判らしい。そうだろう、花豆が栽培できる高度と霧の出る場所なら、ソバも美味いはずなのだ。区長さん宅の庭先ではソバの実も干されていた。昔は石臼で挽いたが、今は下に降りて機械で粉にしてもらい、保存するそうだ。

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これは豆殻などを叩く道具。

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今回は傾斜畑の話が面白かった。持倉の畑はものすごい急傾斜の中に、石垣を組んで段々畑を作っている。その畑の面積は、平地の人が見たら笑ってしまうほど狭い。しかし、南向きの傾斜畑は太陽の光を直角に受けるために土が暖かい。石垣が太陽の熱を蓄えるのだ。だから作物がよく育つ。これを区長の奥さんは、

「陽を抱いている」

と表現していた。栽培品種のコンニャクの玉は冬の寒さに耐えきれず、畑に埋めたままにしていると凍みて腐ってしまう。だから秋に掘り起こして囲炉裏に当てて冬中保存する必要があった。

しかしここで「ジネンジョ」と呼ばれる野生のコンニャクイモは、石垣の暖かさのおかげで腐らない。だから、多少太りかたは悪いが、掘り出して保存する手間がいらない。そして、味はすこぶる美味いそうだ。ハクサイも陽当たりのいい傾斜畑ではよくできるという。

帰りに桜の木にヤドリギをみつけた。

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煮豆は前日に作ってしまうが、ソバはイベント当日に打つということで、手伝いがあったほうがよい。ということで、私たちも手伝いを約束して帰路についた。


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