明日から強力な寒波がやってくるらしいので薪割りを追加することに。
両手斧がないので太い丸太はクサビを使います。
丸太の断面に割れ目があればそこに沿ってクサビ立て、ハンマーで叩けば簡単に割れる。
割れ目が見当たらなくても、芯に打てばまず確実に半割にすることができる。
この程度のボリュームになれば、ナタで割れないこともないが、クサビなら確実に、きれいに均等割りができる。
でも四つ割りをさらに細かく欠いていくときはナタは便利だ。
節だらけの丸太は手斧では手強い相手だ。正確に芯を捉え、しかも目をうまく読まないと失敗してズタボロにしてしまう。
つまり芯をとらえ節の目を外すようにクサビを入れれば確実に割れる。
この通り、節だらけの丸太でもクサビならきれいな6つ割りができる。
ところで新品のクサビは下図のような形なのだが、私が使っているものは頭がキノコのように膨らんでいる。これは長年使ううちに頭がつぶれてへしゃげてきたのである。
このキノコのめくれ部分は鋭い刃のようになっているので、矢が刺さって割れ目が開いてきたら下に手を置いてはいけない。
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安全な方法として、矢が刺さってから横倒しにし、足で丸太を押さえて横から叩くやり方もある。
これだと気兼ねなく思い切り強く打てる。ただし、お尻が動かないようにどこか支点が必要になる。
ところでこのクサビ割りだが、短い丸太しか使えないと思ったら大間違いで、割裂性の高い針葉樹なら長さ1.5mくらいまでだなら素人でも割ることができる(ただしクサビをダブルで使う)。手斧で長物を割ることは不可能だが、それを考えるとクサビは便利な道具である。
ノコが発達し電動工具全盛の今ではこの手法が忘れられるのも仕方がないが、古代の木造建築には多用されのだし、私は半割り丸太から厚板をとって床材にしたことがある。
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その後、下屋の工房にて板のハツりをやる。長物の板は逆目が手前に来ると片手斧が使いづらいので、チョウナの出番となる。なにができるかはまたのお楽しみ♫