午前中はスーパー林道へ上って上野村方面に向かう。
途中で未舗装になる。八倉峠から尾附に下りようと思ったが土砂崩れで通行止め。いったん下仁田方面に下りた。途中、道が悪くなる箇所がある。大雨のとき道が水路になって掘られているのだ。
キベリタテハ発見。幼虫はダケカンバを食べる。
ミヤマカラスアゲハ。幼虫はキハダ、カラスザンショウなどを食べる。カラスザンショウは伐採跡地や放棄農地などにまっ先に生えるパイオニアツリー。なので、いま山ではカラスアゲハやミヤマカラスアゲハが元気だ。あとウラギンシジミも。この幼虫はクズに依存。
飛んだ。
神流マウンテン&ウォーク(今年は11/7開催)の準備も進んでいるようだ。コースの標識や下刈りなどもなされている。
午後から椹森で支援員活動。お邪魔したお宅のヤマユリの花。
もう1枚。桐生の梅田では自生のヤマユリをあまり見ない。つぼみのできる前にエンジン草刈り機で刈られてしまうのかもしれない。
蔵の漆喰壁にみられるコテ絵。波に霊亀。
マダケの竹の子煮物をごちそうになる。
帰り、日本女子ソフトボール奥多野・夏季交流戦に立ち寄る。場所は神流町総合グラウンド。7月23日(金)~25日(日)、地元群馬の太陽誘電チーム他、日本リーグ1部、2部、大学から合計9チームが参加。毎年この季節、神流町では日本最高レベルのソフトボールを間近で見られる。暑いけれど木陰があって椅子も用意されていた。
本当に暑い一日だった。伊勢崎を横断して桐生まで帰るのが憂鬱になる。最後に気になる神流湖(下久保ダム)バックウォーターの緑色。アオコなのか?(前回の記事)
ダムの管理事務所に聞いてみた。やはり彼らもあの異様な緑色には頭を悩ませており、アオコではなく「カルテリア」という緑藻類の一種だそうだ(アオコは藍藻類を指す)。ここ10年くらい顕著になり、流れ込み付近からダム中央部まで緑色に覆い尽くす。ときにはダムサイトまで来ることもあり、原因は栄養塩類が流れ込むことと太陽光で増える(アオコほど酷い臭いを出したり毒性はないという)。
「しかし、近年は神流川はキレイになっているはずで、原因はわからないのです」というのでよく聞いてみるとキレイというのはBOD(生物化学的酸素要求量)の値を言っているらしい。しかしBODは「有機物を微生物が分解するときに消費する酸素の量」なので、源水中に微生物が少ないと低い値しか出ないのは当たり前なのだ。つまり清水のキレイ度の指標に向いていない。
さらに、もともと清水が流れる山間部で、生物毒性の高い合成洗剤や塩素系カビ落としや除草剤などが使われた場合(実際、かなり大量に使われている)、現在の浄化槽では分解されず排水配管で河川に流れ込むことが多い。また現在のコンニャク栽培では土壌消毒剤をはじめ大量の農薬が使われる。昨今では除草剤や農薬にネオニコチノイド系のものが使われているが、それらは水溶性であり、水生昆虫への影響は調べられていない。
また、冬期に使われる融雪剤「塩化カルシウム」も最近ではかなり大量に使われているのではないだろうか。それらは土による浄化を経ずコンクリートの流路を通って河川に流れ込む。
昔は、排水が土と石の水路を流れながら、沢に落ちる前にかなり浄化されていたのだ。土中の微生物によって。そして化学物質は入らなかった。
だから、BODなどで測れない大きな問題がいま、川の水に起きているのだ。もちろん、いつでもコンクリート土木工事だらけの山村の内情にも問題はある。カルテリアの大発生はその結果なのではないか(自然界はバランスが壊れたときある種の生き物が大発生する)。しかし、この水が利根川大堰で取水されて、都民の水道になっているのだけどね。