朝、Y先生の奥様が来訪。9月のららん藤岡での個展の打ち合わせをする(8月下旬の予定が9月中旬に変更になりました)。写真を30点出展してくださるそうだ。個展のタイトルは「山暮らしと花」に決まった。僕はアトリエでの花のスケッチを中心に、それを相方に表装してもらって出展する予定。それといっしょに、ずっと昔に取材した日本アルプスの高山植物のスケッチなども展示したいと考えている。その後、前々日に雷で中座していたY先生の敷地の草刈りを仕上げにいく。
新作紙芝居の原稿を書く。夕刻、またアイデアが生まれて、新たに曲をつくる。なんと30分くらいでできてしまった。作詞作曲は、悩むときは1日じゅう悶々と悩むが、できるときはこんなもんだ。『繭の音(まゆのね)』というおカイコの歌だ。
今年はオナガアゲハとカラスアゲハがとても多い。アトリエのクリンソウを蝶道のコースにしてくれたようで、毎日頻繁にみかけ目を楽しませてくれる。モンキアゲハを初見。これらはコクサギ、サンショウ、カラスザンショウ、などを食樹とするが、林業に関わっている人ならお気づきのように、 みな人工林を強度間伐すると真っ先に勢力を吹き返すパイオニア・ツリーである。
人工林にかぎらず、放置された農地などを手入れし始めると、敷地の片隅(道とか畑以外に使わない土地)に自然に生えてくる木である。それらはやや暗い林床や草むらの中で、幼樹の段階でじっと耐えており、間伐や草刈りが入ることで一気に成長する。その成長著しい柔らかな葉は、チョウの幼虫たちの最高のごちそうである。
加えて、アトリエでは選択的に草刈りすることで敷地の野草花を最大限に増やすようにしている。このように、手入れによって、里山のチョウは増えていく。ただしエンジンカッターでゴルフ場のような完璧な草刈りをするのではダメだ。かといって、カラスザンショウなどは、選択的に残してしまうととんでもなく大きく敷地を占領してしまう。適度にズボラに伐ってやるのがいい(どうせ萌芽するのだから)。サカハチチョウ、コミスジ、コジャノメ、ヒョウモンチョウ類も飛び出した。