朝、工場のほう(カフェ予定地)でチビカマ君のかわりにロケットストーブを使ってみた。
煙が少ない。お湯が早く沸く。でも、暖はとれない。チビカマ君のときのように暖かくないのだ。炎も無機質な感じでツマラン。2日目にしてロケットストーブに飽きてしまった(笑)。
囲炉裏に戻って、朝食兼昼食。前夜の熾炭が灰の中で眠っているので、それを掘り起こすとすぐに火がつく。暖かい。そして囲炉裏は様々な調理ができるところがいい。
ロケットストーブの大型・蓄熱・オンドル方式のものがもてはやされているようだけど、きくちゆみさんの住む千葉の鴨川なんてほんとうに暖房が要るのは年に3~4数ヶ月でしょう。使わない月のほうが多いのでは? 暖房を大掛かりに住居に組み込むのはムダなのでは?
そして夏は大型ロケットストーブを焚いたら暑くて、薪で調理ができないでしょう。その点、囲炉裏はちがう。今は網戸があるので夜でも窓を開け放して囲炉裏で火を焚くと火が涼しい風を取り込んでそれほど暑くない。夏の囲炉裏も素敵なものだ。
皆、囲炉裏というと煙を嫌って炭を使う。しかし、囲炉裏の本質は「炎」だ。炎を立てた囲炉裏こそが炉の王者。炎から直接エネルギーを貰うのと、蓄熱輻射はちがう。いきなり薪ストーブに行く前に、まずは焚き火でその本質を十分味わってほしいものだ。
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その後、囲炉裏部屋にシンクをつけるために壁打ち。いままでむき出しだった水道配管を壁の中に納めつつ、ヒノキのフローリング材のハネ物(近所のトラさんからタダで入手)をビスで打ち付けていく。
と、桐生ダム上流で原木市場をやっているKさんから電話。敷地にキノコ(もたせ)が出ているから採りに来ないかというのである。なんだか最近キノコづいている。
ぐわわわっ、すごい量だ。でもちょっと遅かったみたいでボロボロと崩れるのもある。いいものだけ頂いて帰宅。私たちはこれが記念すべき野生キノコ初の採集日だった。
帰って囲炉裏部屋の壁打ちの続き。
この壁を打つまで時間がかかった。いろいろ頭で試行錯誤を繰り返していたのだ。でもやり方を決めて打ち終わると、次のデザインが見えてくる。これは設計図を描いて家を作る・デザインするとは全然ちがう世界だ。B級古民家の金をかけない自己改装は、工作の延長にあるようで面白い。いや、子どもの工作心がなければできない。曲がりやズレ、イレギュラーなすき間を、うまく納めていかねばならないからだ。
夜はキノコ鍋。これは昨日のお土産のぶん。まだ食べきってなかったので。クリタケとハタケシメジです。
薬味に畑で収穫した金胡麻。
煎って山椒の擂り粉木でゴリゴリ。すばらしい香り、そしてすばらしいコクと旨味。
仕上げはキノコ雑炊。
なんとも鮮度ある「鮮やかで華やかな出汁」といったらいいか、初めて出会うキノコの出汁の味には唸ってしまう。
なんだか、突然わたしたちの目の前にキノコがやってきた。それを思いっきり感受しようと思う。
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