阿蘇ふたたび(10日目)


もともと豊かな自然林に茂っていた阿蘇の内輪山はいまスギで覆い尽くされ、上部の草原は牧畜と景観維持のため石油を使って火入れが行なわれている(赤字倒産した畜産経営者も多いというのに)。

水田に水が入り田植えが始まる。

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今日は人数が多かったので、高森のYさんの車に皆で同乗して、南小国のトラスト地を見に行った。Yさんの息子J君に再会。

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虎丸さんと(9日目)


平野虎丸さんに再会。エコシステムの事務所に泊めていただきながら、平野さんたちの運営している森をいろいろ案内していただく。中でも圧巻は球磨川流域に購入されたという60haの人工林地だ。水源の最上部にあり、ジープでしか通れない荒れた作業道を進んでいく。

水源林には現行法律のしばりがあるので、一部は新植地として維持しなければならない。平野さんは泊まりがけで下刈りも行なっている。その情熱と想いに圧倒される。

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泊めていただきながら、夜はインタビューを続ける。現場を見てきた人にしか絶対に語れない、日本の森の真実というものがある。数値と文献と狭い見聞だけで書くジャーナリズムと、西洋経由の植林美談、そして補助金に群がる利権が、日本の森と林業をミスリードしてきた。今度の本でとどめを刺ささねばならない。