柵を巡らす


昨年の山の実りの豊作で増えたのか? 神流川流域の山村では今年はネズミが大発生している。そして今年は極端に実の成りが少なく、各地でクマの出没騒ぎがあり、わがアトリエはイノシシにやられっぱなしである。ジャガイモの季節にはほとんど被害がなく収穫できていたので、すっかり油断していたのだ。

都合5回ほど畑を荒らされ、途中にトタン板の柵を延長したが、その後もまた荒らされた。石垣の高い所と水路側は省略していたのだが、こうなったらぐるりと柵を巡らすしかない(下の畑だけ)。壊滅状態になったネギ畑からネギを拾いおこして新たに植え直すも、とにかくイノシシを防御するのが先決だよな。まだ白インゲンは十分に残っているしひっくり返されたハクサイもなんとか元気だ。・・・春までの野菜を少しでも残しておかなければ。

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柿酵母のパン


昨年はドングリも柿もクルミも成り年だったが、今年はみな実のつきが極端に悪い。アトリエ庭の甘柿は実が熟しかける度に鳥たちに食べられてしまい、残った一つを収穫。それをYKが瓶に入れて酵母をおこし、群馬の自粉で天然酵母パンを焼いた。

酵母菌というのは、旬の野菜、果物、草花の表面など、どこにでも棲んでいるらしい。つくり方は簡単で、果物などを小さく切って瓶に入れて、水をたして密封して置いておくと、ぶくぶく泡が出てくる。その液で溶いた小麦を混ぜ・・・と全体としてはなんだかんだと面倒くさいのだが、とにかく旬の素材を使うのがコツだそうだ。

で、鍋に石を敷いて、カマドに落とし込み、蓋に熾き炭を置くといういつもの超簡易オーブンで、またしても見事なパンが焼けた。それも生地は普通のクリーム色だったのに、出来上がりは黒パンのような色に仕上がってびっくり。う~ん、こんな変化は今のところどの本にも載っていないぞ。

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拭き掃除


このところお客さんが多くて、その度にあわてて掃除をしたりしている。「お客さんが来る→掃除をする→部屋が片付く」というわけで、弾みがついて1階和室の畳の一部が剥がされ、ようやく薪ストーブの設置となったわけだ。

古民家暮らしで大変なのは、なんといっても掃除であろう。なにしろ改装途上だし、囲炉裏や土間を使っていると、毎日のように拭き掃除をしないとすぐに灰・埃が積もる。が、マジで掃除にかかると一日中掃除しているハメになる。創作も、外の仕事もあるので今はそんなことばかりしているわけにいかないのだ。

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トラちゃん着火


今回の煙突はとりあえず2階の室内に立てることにした。この古民家は養蚕のために造られたもので2階の天井は高く大空間になっていて煙り抜きのすき間がある。もともと囲炉裏で燻すのを前提に造られているのだ。囲炉裏の上部、前住者が化粧合板で塞いでいた天井をナタとノコギリで切り取り剥がすと、井桁の煙り抜きが現れた。美しい端正な大工の仕事に感嘆しつつ、僕らは2階に上がってそれを取り去り、トタンをはめ込んで煙突を設置する。

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トラちゃん入場


昨年の2月、友人から薪ストーブが届けられた。それは長野の職業訓練校の生徒の作品だという。本体からにゅっと出た足が日本画の虎みたいで可愛いので、僕らはこの薪ストーブを「トラちゃん」と命名した。が、その重さはなんと80kgもあり、アトリエまで担ぎ上げるのは大変だった。

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