キツツキの気分で


ここのところキツツキのドラミングがよく聞こえる。少なくとも3~4匹、同時に方々から聞こえるのだった。

と、なにやら薪置き場から「カリカリ・・・」というかすかな音が。これは薪に虫喰いが入ってしまったのだ。昨年の1月に伐ったクヌギの薪がとくにひどい。

丸1年乾燥したのだから、今時分は最高の薪として囲炉裏で活躍するはずだった。思えば初夏の頃、カミキリムシがさかんに産卵に来ていた。そして秋あたりから「カリカリ」と音が聞こえるようになり、薪置き場に木の粉が吹いている。皮をはいでみると小さな白いイモムシがぽろぽろと落ちた。

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山梨講演打ち合わせ


東京からK氏来訪。4月に山梨で講演・紙芝居・間伐講習会をやることになり、その打ち合わせを兼ねて。囲炉裏ばたで打ち合わせってのもオツなものだが、今日はまたなんだか煙の抜けが悪い。フツーのお客なら薪を炭に変えるところだ。前日雪になったので心配したのだが、さすがに春だ。K氏は帰り際、アトリエ敷地の雪面から顔を出すフクジュソウを撮影していった。


小薪割り


鳥が多くなった。ジョウビタキがたくさん飛んで来る。キツツキのドラミングが聞こえ、カケスを見た。これはいただけない声だが、羽は美しい中型の鳥である。

ラフを仕上げる仕事が片付いて、天気の中で薪割りをやった。最近、天気がいいときは外でチビカマを使って食事を作ることが多くなった。このときはスギ間伐材の薪が使いよい。ある程度割ったものがあるのだが、さらに細かくさばいておくとサッと使えて便利なのである。中に枝の基部が潜んでいるものは割りにくいが、芯を外さず放射状に斧を入れることで割ることができる。薪割りは腕だけでなく足腰や全身を使う。緊張がともない、ひと汗かく。この感じがいいのである。

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アトリエの火鉢


囲炉裏を離れたら、和室では火鉢。この炭は自家製だ。とはいえ窯で焼いたものではなく囲炉裏で製造(?)したものだ。方法はいたって簡単。囲炉裏で燃やしている木の先端を火ばさみ叩くかでポキリと折るかして熾炭を取り出す。炉の中央の灰の中にも熾炭が潜ったまま赤々としている。すぐ使うなら(つまり囲炉裏での食事を終え、和室に移動するなら)それをかき集めて小鍋(コーヒー豆を煎るのに使っているもの)で運ぶ。保存して後で使うなら「火消し壷」に入れて火を消しておく。こうしてためておいた消し炭を、後で火鉢で使うのだ。

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魂の森とは?


藤岡の「たむら」でお土産にいただいた塩サバを再び囲炉裏で焼いて昼食に食べる。感嘆するほど旨い。蒸し器で温めなおしたご飯も美味しい。「蒸し器で温めたご飯」などというものは今や死語だろう。冷や飯を温めるのはどの家庭でもきょうび電子レンジだものな。蒸し器のご飯はべちゃっとして不味い気がするけれども、アトリエのはまるで炊きたてのごとく美味しい。もともと山水で薪で羽釜で炊いたご飯だからメチャ旨ご飯なのだけど、これを蒸し直すと美味しいのは、水蒸気をたてる水の美味しさがちがうからか? ともあれ、熾炭で焼く魚は旨い。

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