土浦のカワセミ


マップ取材で茨城の八郷、土浦へ。筑波山と加波山をつなぐ山稜の荒廃状態は間伐BBSに書いた。土浦は蔵の町並みや市の中心部にある亀城公園などをまわった。前夜、ホテルの部屋で深夜まで霞ヶ浦の記事を書き、寝不足がたたったのか街歩きの途中で足をくじいいてしまう。アトリエではいつも軍足と下駄で歩いているので、ひさびさに履く軽登山靴が慣れなかったのかもしれない。足をくじくなど、サッカーをやっていた中学校以来の出来事で、逆に嬉しくなってしまった(笑)。ともあれ足をひきずりながら市内を回った。

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草月会館、イサム・ノグチ


早朝に川越のホテルを出て高速に乗り大田区大森の叔父のマンションへ。ジャガイモや干し柿を届けにいく。母方の祖父母の位牌はここにある。久しぶりにお線香をあげることができた。

第一京浜で秋葉原へ。駅前がどんな風に変わったか、そのオタク度などを実際に見たいと思ったのだ。巨大なガラス建築群がすごい。そういえば品川にもガラス建築群ができていた。このCO2削減の時代にあまりに逆行しているこの開発とガラス建築の嵐、何なのだろうか?

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午後は赤坂の農文協で連載や単行本の打ち合わせ。帰りに近所の草月会館に行く。イサム・ノグチの石庭が見たいと、相方のたっての希望だった。 会館の一階ホールにあるこの空間、石と木の使い方、石と水の流れの扱い、その流れは静謐なのだけど、全体の印象はまるで「都会の中の渓流」だ(財団の管理で写真撮影禁止なのは残念だ)。3日の旅の最後の珠玉の点のように、その作品「天国」を目に焼き付けて、アトリエへ帰還(青梅~秩父まわりで)。

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草月会館の設計は丹下健三。


土浦の雪


土浦で目が覚めてみると外は雪(!)。コペンは雪だるまのようになっており、すでに5cmは積もっている。あわてて出発。しかし、古河から埼玉に入ると雪は小止みとなり、群馬に近づくと振りは止んで雪もまったく積もっていない。

榛名もうっすらと見えて、安心する。そこで前橋の県庁の展望ホールで行なわれているY先生の奥様の写真展に遊びに行くことにする。1階では盆栽の展示があって思わず見てしまった。ご夫妻は僕らの来訪をたいそう喜んでくださり、遠慮しつつも階下のレストランでランチをごちそうになってしまう。その後、アトリエに無事帰還。

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ひたち野


水戸の常宿が満杯で、今回は駅南のTというビジネスホテルに泊まった。この宿も安い。しかも高速ネットがつながるので調べものに重宝する。が、周囲に飲み屋がないのがネックだナ。早朝、ホテルサービスの朝食(おにぎりと漬け物と味噌汁/無料)を食べ、取材先に向かった。

今回のイラストマップの場所は筑波周辺の市町村で全5カ所。そのひとつの真壁町に向かう。ここは知られざる古民家の宝庫で、登録有形文化財の建物が100棟以上ある。古くから商業の町で、母屋だけでなく、蔵、門のすばらしいものがある。そこを縦横に歩き回り、写真を撮りまくった。

その後、再び筑波山へ。コペンのカーナビを、加波山との鞍部を越えるルートにセットした。さて時間は昼。どこで食べようか・・・と探しながら進んでいくと、「合掌造りのレストラン」という小さな看板を相方が発見した。それに導かれたどり着いたのはレストラン「ひたち野」。 “ひたち野” の続きを読む


カーンの言葉、足利、館林


前夜、けっこう飲んだのだけど、ホテルのベッドで4時に目が覚めて『ルイス・カーンとはだれか』を読み続け、相方が目を覚ました頃にはついに読了してしまう。

「構造は光を与え、光が空間をつくる」

「街路はひとつのルーム(部屋・空間)である。合意された共同体のルームである。街路の性格は、交差点ごとに変わっていき、それはいくつものルームのつながりとみなしていいでしょう」(カーン1971年の講演から)

「都市とは、その通りを歩いているひとりの少年が、彼がいつの日かなりたいと思うものを感じ取れる場所でなくてはならない」(1973年)。

カーンの珠玉の言葉が、明け方の僕の脳幹に心地よく突き刺さる。

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