クマはぎの山


取材である山に入った。拡大造林時に植えられたと思われるヒノキ人工林。下枝払いさえ行なわれていないので、地面から数十センチから枯れ枝がついている。

下刈りを抜けてから、一度も手入れをしていないのは、その植えられたグリッドのまま、きれいに格子状に木が立っていることでうかがわれた。

下層植生はほとんど無いが、雪折れのスポットから広葉樹が立ち上がっている場所がある、そして。

驚くのはクマ剥ぎの痕(あと)だ。

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林道取材9.(花窟にて、宮川村再訪)


朝方、また温泉につかってから出発。温泉街の喫茶店で朝定食を食べる。朝開いている喫茶店はきまって爺婆様の天国だ。「あんたたちどこから来たの?」とか「かわいい車だねぇ」とか話しかけられつつ、干物をつつくのであった。

本州最南端の潮岬をめぐり、昨夜泊まる予定だったキャンプ場も見に行く。長期滞在の雰囲気の先客あり。洗濯物が干してあったり、太陽電池を掲げていたり、かなりのツワモノである。

初めて熊野を訪れたとき見逃していた「花窟神社」(はなのいわや)へ行く。ここがすばらしかった。大岩がご神体であって、銅製(?)の御幣が立ててあるだけで社殿はない。祭神はイザナミノミコトだが日本書紀によればここはイザナミの墓所なのだ。

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山、動く?


上毛新聞1/3日付けの1面、注目記事。

「藤岡市、環境保全へ私有林整備」
「広葉樹に植生転換『市民の森』づくり推進」

日野地区というと、我がアトリエの裏側の山にあたる。85haを樹種転換するために、まず始めに5~6割の強度間伐を施すという。市内には稼働を始めたばかりの「県産材センター」があり、間伐材は伐り捨てではなくここへ運ばれるようだ。

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フジとクヌギ


というわけで薪づくりである。今年伐ろうかと考えていたやや太めのクヌギが敷地にあるのだが、かなり太いフジがからみついている。そのフジは、伐ろうと考えていたクヌギの隣にあるやや小振りのクヌギの根元から立ち上がり、その小振りのクヌギを介して絡み付いている。

すなわち、目的の「やや太めのクヌギ」を伐り倒すためにはフジを伐らねばならず、小振りのクヌギも伐り倒さねばならない。大小のクヌギに架け橋のように絡んだフジは、位置が高くて切断がままならないからである。

ところが、ここでもう一つモンダイがあった。小振りのクヌギの側から立ち上がったフジは、「やや太めのクヌギ」を介してさらに上部にあるシラカシ大樹にも届いているように見えるのだ。この3本を伐ったとしても、シラカシに絡み付いているとすれば倒れない可能性も出てくる。

念のため、「やや太めのクヌギ」に梯子をかけ、牽引のロープをかけておいた。まず大蛇アナコンダのようなフジを根元から切断。そして小クヌギを伐る。案の定、倒れない。そして、ぐっとテンションのかかった「やや太めのクヌギ」を伐りにかかる(危険である)。

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