アサギマダラ


ちびカマ君を毎日使っていると灰がたまるので、朝それをかき出して袋にためておくのだが、ある程度たまったところで野菜たちに灰をまきにいく。有機農法を自称する人も鶏糞や米ぬかは使うけど、灰だけはなかなか使えない。ホームセンターに行けば売ってはいるけれど、鶏糞などよりずっと値段が高いからだ。

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額と温泉


連載ラフの帰りまで間ができたので赤城の温泉に行き、新田町の「ジョイフル本田」で11月の個展の額を探した。ここの画材部門「ART&CRAFT JOYFUL-2」の店内には、実に多彩な額がそろっている。新宿の「世界堂」を凌ぐ品揃えと安さかもしれない。安いといっても、天然木を使ったものがかなり見つかる。以前は水彩画に似合う額はどこでも非常に品揃えが悪かったが、今は円形額まで見つかるほどだ。その中から良さそうなものを見つけて5点ばかり買った。

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1日目/アトリエ~松本~白川郷


旅のお土産に作っていたのはCD だった。昨年の個展のさいに録音しておいた曲目の中から自作のもの4曲だけをとりだして、僕らのユニット「SHIZUKU」のオリジナルCDをいよいよ作ることにしたのだ。その推進力になったのは新たに購入したプリンターである。K社のスキャナ付きの複合機なのだが、前に使っていたプリンターに比べて驚くほど性能が上がっており、ジャケットやライナーノートの印刷はもちろんのこと、CDそのものにプリントできる機能まであるのだ。2日間ぶっ続け、最後は徹夜で10枚のCDを仕上げ、コペンに乗り込んだ。

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コペンの旅/栃木・茨城篇


3日ほどアトリエを空け、墓参りの旅をしてきた。栃木の先輩宅、水戸の実家ほか日立、東海村、取手の叔父伯母宅を訪ねる。父の墓にはアトリエから持参した百日草の花を添えた。水戸の友人とも話す。また、今年『現代農業』の3月号から連載している「山暮らし再生プロジェクト」の連載コピーを届けた(6回分、24ページ)。これは8月に離婚して9月に山村の古民家に入居し、親戚にすら沈黙を守っていた僕らの、初めての近況・中間報告でもある。

コースは足尾から日光に抜け、宇都宮に出てから塩原元湯の秘湯へ1泊。翌日、烏山~御前山を通って水戸へ。翌々日は大子の月待の滝から里美~水府村を抜けて日立の父方の実家、東海村の叔父宅、取手の伯母宅へ。途中、相方の希望で日光東照宮と袋田の滝に立ち寄り、白幡八幡宮、新旧の茨城県庁舎と、常陸太田の西山荘も見てもらった。
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からむし織を追って


ミズバショウの季節に尾瀬に行くのを考えていたのだけれど、天気がよくない。ようやく畑仕事にくぎりがついた 15日、ちょっと出遅れて地図を仕入れて秘湯へ一泊。場所は栃木県の川俣温泉。ここから翌朝、尾瀬もしくは鬼怒沼へ・・・と考えたが、ここまで来たら福島県昭和村の「からむし織の里」を見に行こうということに。尾瀬はまたじっくり計画の後、ということで。

「からむし」とはイラクサ科の多年草で、この草から麻に似た繊維が採れる。昭和村は本州で唯一、からむし織が現役で残っている。木綿が普及する以前、遥か縄文時代の昔から利用されていた植物繊維で、日本の山村ならどこでも普通にみられる。群馬の山村でもカラムシの成長は旺盛で、とくに石垣の天端にはまるで柵のようにカラムシ群落が立ち上がっているのを見る。昨年、薪ストーブで細かな雑木を燃やしているとき、カマで刈って棄てておいた乾いたカラムシが混ざっていた。その繊維を剥きとって、強靭なこと、繊維の透明感に惹かれるものがあった。どうやって糸を紡ぐのか、その布はどういうものなのか、実際にこの目でみて触れてみたいと思っていたのだ。

丸沼、戦場ガ原、光徳牧場と進んで峠を越え、延々の下り道にうんざりしかけた頃、ようやく奥鬼怒川俣温郷に到着。鬼怒川最源流の流れに突き出した露天風呂は広々として良かった。翌朝、五十里湖を過ぎて「巻き枯らし間伐」の山が現れる。藤原町の森林組合の仕事だろうか。栃木でもこの施業が普及しているようで嬉しい。

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