囲炉裏パン/その3


天気がよく暖かいので、相方と森に入って薪拾いをする。生きた木を伐採したものは乾燥の時間が必用だが、落下した枯れ枝はその手間がいらず、すぐ薪として使える。囲炉裏ではこんな細い枝も役にたつ。太い薪だけでは炎が立たず煙ることがあるが、同時に細かい薪を燃やしておくと炎が安定して具合がよかったりするのである。小1時間で背負子4杯分の小枝を集め、それをいくつかの束にしばって使いやすくまとめておく。このような枯れ枝は(スギの枯れ枝も)、昔は各戸で競い合うように拾ったのだが、いまは誰も使わないので拾いほうだいである。

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餅つき準備


次から次へと新しいことを始める神流アトリエ、おかげで床の間のある一番奥の和室は片付けもできずごった煮状態であった。その大掃除をやり、ついでに畳を敷き変える。囲炉裏でご飯を炊いて白菜の漬け物、昨日の鍋の残りに水を足して温め、味噌を溶き入れて味噌汁にする。畑のネギと柚子を薬味に。これだけで何もいらない。感動的にウマイ。本当に本当なんだってば=!

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町中囲炉裏自然農計画どうよ


アトリエ長期計画では今日は餅つきの予定だったのだが、コンニャク製作の後片付け(ビニールに小分けして冷凍してみることにした)や料理などをしているうちに時間が過ぎる。室内全体が片付かないうちから次々に新たなことを始めるので、餅つきの前にもやるべきことがいっぱいなのだった。

そのうち藤岡のIさんが遊びに来た。Iさんは農業人で、この辺りに落ち葉を集めに来たのだった。ちょうど肉団子入りの鍋物を仕込んでいたので食べてもらうことにする。
「旨いですね! 本当に味付けしないでこのままが美味しいや」
「ウチの野菜は小さいけど、甘くて深いでしょ」
「うん。でもね、お客さんって残念ながら野菜を、味でみないんですよね」
ようするに見てくれで選ぶわけだね。

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囲炉裏パン/その2


木工を本格的に始めるにあたり、いつも刃物を研ぐ必用がある。室内で研げるような場所というか形が必用だ。そこで砥石の台をつくる。廃材の角材と合板で砥石を載せる箱をつくり、そこにビニール袋を敷いて水が入るように作った。良く切れる刃物は仕事を早く正確に安全にする。ここで鉋、ノミ、彫刻刀、切り出しナイフ、竹用刃物、そして包丁などを研ぐつもりだ。

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囲炉裏ピザ


漬けておいた白菜を取り出し、囲炉裏で米を炊いて、カブとワカメのみそ汁で朝食兼昼食。しかし、何度でも書くが、山の水と薪で羽釜で炊いた米のウマさはもうほんとうに尋常ではない。ゴトクを使えば囲炉裏でご飯が簡単に炊ける。羽釜というのは本当に優れたもので、蓋の部分からの吹きこぼれがほとんどない。囲炉裏なら外で焚き火で炊くときの風の影響もなく安定した火力を維持できる。囲炉裏とカマドを併用していた昔の暮らしでは、羽釜はカマドでと決まっていたけど、囲炉裏でも簡単に炊けるんだよね。すこーし長めに火をかけ、わずかなお焦げをつけるのはテクがいるけどね。

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