囲炉裏パン/その2


木工を本格的に始めるにあたり、いつも刃物を研ぐ必用がある。室内で研げるような場所というか形が必用だ。そこで砥石の台をつくる。廃材の角材と合板で砥石を載せる箱をつくり、そこにビニール袋を敷いて水が入るように作った。良く切れる刃物は仕事を早く正確に安全にする。ここで鉋、ノミ、彫刻刀、切り出しナイフ、竹用刃物、そして包丁などを研ぐつもりだ。

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今日も囲炉裏パンを作ってみた。材料を竹串に刺して囲炉裏の火で焼くというのは、魚、田楽(豆腐など)、きりたんぽ、焼きまんじゅうなど、昔の写真集などでよく見られるが、実際この方法でやってみると、とても理にかなった方法であることに気づく。

たとえば鋳物のカマド「ちびカマ君」の場合、金網に材料を載せて焼くことになるが、炎が立ったままで焼くとブツが焼けこげてしまう。そこで炎が静まる熾き火状態になるまで待ち、いわば炭で焼くことになる。ところが囲炉裏では灰に串を刺して炎の側面から熱を貰うことで、直火でありながら焼けこげやススを回避できるのだ。

アウトドア小僧であった僕は、かつてこの方法でキャンプの焚き火で釣ったイワナなどを焼いたことがないわけではない。しかし竹串を刺す台座が「灰」であることがこんなに自在に焼きの角度や微妙な調節ができるとは知らなかった。もちろん、火を一定に保つテクニックあってこその技なのだけど。

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ともあれ囲炉裏パンは旨い。石窯やオーブンに比べ、燃料をうんと節約できる方法だと思う。気まぐれのパン食ならこれで十分。なにしろ石窯は窯を暖めるまでゾッとするほどの大量の薪を必用とするのである。

夕刻、Y氏が友人のY原さんと来訪。囲炉裏を始めた話しを聞いて、Y原さんが飲みたいと焼酎やらつまみやらいろいろ持って来る。囲炉裏はまったく面白い。


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