まずは今日の『毎日新聞』全国版記事をごらん下さい。
筑波山の森林再生、霞ヶ浦の水質浄化を目指す広葉樹植林。約200人の市民が2000本の植林(一人あたり10本)。すばらしい活動のように思えるが、その面積は400平方メートル、すなわち0.04ha=120坪=0.4反。1haの1/25の面積。よくよく計算してみると、たったの20m四方という区画である。
囲炉裏暖炉のある家 tortoise+lotus studio
イラストレーター・著作家、大内正伸のブログ
まずは今日の『毎日新聞』全国版記事をごらん下さい。
筑波山の森林再生、霞ヶ浦の水質浄化を目指す広葉樹植林。約200人の市民が2000本の植林(一人あたり10本)。すばらしい活動のように思えるが、その面積は400平方メートル、すなわち0.04ha=120坪=0.4反。1haの1/25の面積。よくよく計算してみると、たったの20m四方という区画である。
朝、ニュースで前橋の商店街で七夕飾りをやっている報道があった。前橋といえば干上がったシャッター通り商店街がすでに全国的に有名になっているらしい。その挽回策の一環なのだろうか。連載原稿をラフを仕上げた後、さっそくでかけてみたが、飾り付けと屋台のつながりだけ。七夕らしさがないのだ。コンセプトがないのだ。うーんこの暗さは何?? 化け物のような化粧をした女子高生が路地に座ってその屋台モノを食べてたりしている。エネルギーが吸い取られるような思いがして、ほうほうの体でアトリエに帰還。こんな商店街に誰がした!? 一方で前橋の郊外へ出れば大型店舗が四方八方に広がっているのだ。
太田へ行き、金山の裾にある曹源寺の「さざえ堂」を観たり、大光院に立ち寄ったりしてきた。その後、JとEという超大型・郊外店をハシゴ。19日のブログに書いた「電気を使う郊外店」という視点からみれば、両店舗ともとてつもない電気食いである。日曜日ということで、広大な駐車場もびっしりと埋まっていてる。実際にみたことはないけど、アメリカのロサンジェルスのような光景といったらいいだろうか。
かすみがうら町、真壁と再取材し、栃木の佐野市郷土博物館に寄った。足尾鉱毒事件に立ち向かった田中正造に関する常設展示があるというので期待して入ったが、結局「彼が何をやったか」という案内しかなく、その動機となった事実の説明がほとんどない。なんだか田中正造の「魂」の部分が骨抜きにされているようで正直がっかり。だから、日本は変われないんだろうな。足尾のような自然と人との関係を引き裂く残虐なことが、いまは深く潜航しながら、巧妙に行なわれているだけだ。
帰りぎわ、群馬に戻って太田市でEという店を見つけて入ってみた。水戸でみた巨大なショッピングセンターとほぼ同じ形式で、駐車場まで含めると気の遠くなるような広大な面積だ。しかも1階の食料品売り場はなんと24時間営業。恐ろしいのはこのグループが「木を植えています/私たちはEです」などと環境系の装いを前面にアピールしていることだ。
天気がいいので実家の水戸へ行くことにする。Copenは小さく軽く、軽快に走るので、思い立ったときにささっと行動に移せるのがいい。カーナビも運転のストレスを大きく軽減してくれる。それでも、途中で渋滞もあり水戸まで4時間以上かかった。アトリエ産のジャガイモと干し柿を父の霊前に置き、水戸市に併合された旧内原町に巨大マーケット「IEON」へ行ってみる。
明らかにいままでのタイプのマーケットとちがう、と思わされたのは、中にリラクリゼーション・サロンや料理教室などが組み込まれていることで、それらがガラス張りで開放的であること、お客がお客に見られることで、店内が演劇的空間に満ちているのだ。しかし県庁の郊外への移転といい、畑の中に突如宇宙船のように出現したこのマーケットといい、水戸は、いや日本と日本人はいったいどこへ行こうとしているのだろうか。