ようやく電車が来て、地中海の海岸線を眺めながらニースへ戻る。まだバカンスの余韻が続いているのか海水浴の人たちがけっこういる。帰り路線でもモナコで乗客がドドッと降りた。
マティスの美術館はニースの駅からバスでまあまあの距離があるのだが、今日もニース泊まりだし荷は軽いリュックサックに草履履きなので建物を眺めながらのんびり歩くことにした。
マティスは最初の海外旅行のとき、パリのポンピドーセンターで本物を見たのが忘れがたい。原画がこんなにも強烈で色の輝きがすばらしいことに驚いたものだ。僕らが見ている複製画は印刷の4色分解なのだが、マティスが多用する鮮やかな赤や紫〜青の色合いは再現が難しいのである。
亀甲積みの石垣、フランスにもあるんだな♫ 下から上に大きく階層構造になっている。
ニースもまた古い街並みがずっと続いて飽きさせない。しかしこの建物、日本にあったら間違いなく重要文化財だよね。ホテルらしいけど。
美しいなぁ・・・。まったくこの手の建物には惚れ惚れする。
そしてときおり街角に現れる彫刻。これがまた、皆レベルが高い❗️
まだまだ暑い。途中でスーパーを見つけて水を購入。建物の写真を撮りながら進んでいくと崩れたかけた連続アーチのある遺跡が現れた。円形闘技場(コロッセウム)とのことだった。
説明板に格闘競技場の再現図が・・・。しかしあんな優美な建物や彫刻を作る人たちが、本当にこんな野蛮なことをしていたのだろうか?
マティスの美術館はコロッセウムのすぐ近くだった。
ここもまた、バルセロナのピカソ美術館と同じように古い建物(貴族の邸宅?)を利用した美術館だった。しかしスケールはピカソのより大きい。
マティス、良いな〜。
ダンスの連作。
高校生の頃、LIFE 西洋美術全集で見ていた絵に再会。
この頃のマティス好きだな〜♫
彫刻もあり。
ゴージャスな展示空間だった。
ミロの絵も多数。傑作ぞろいでした。
美術館はミロとの組み合わせの企画展の最中で、図集で見ていた絵が次々に現れて嬉しい。ニースで過ごしたマティスの晩年は切り絵にも力を入れた。このころの切り絵作品も多数展示されている。
帰りは雷が鳴り始め、土砂降りになってしまった。傘を忘れていたので、バス停で雨宿りしてやり過ごした。
その後、また建物ウォッチングしながら街を歩く。気になる暖炉の煙突。これはけっこう使われているね。
野石に近い切り石の石垣。練り積みだがゆるみがあり水抜きのスリットが入っている。そのせいか上部の植物が生き生きしている。
この手の古い建物はコーナーが丸く収められている。良き・・・。
ニースは白〜クリーム色の建物が多い。ヤシの木がちょい南国情緒かもしている。
ファサードのアイアンが素晴らしい。
これも。
雨上がりの街にトラムが走る。
宿に戻ってシャワーを浴びて夕食に出る。昨日の野菜サラダが美味かったのでまた同じ店へ(笑)。