松山の常宿から朝イチで52番札所「太山寺」へ。
これが山門か、駐車場は? と案内板に導かれ、どんどん進まされる。敷地が広いと聞いていたが、駐車場からは森が見えるだけで寺の全貌はさっぱり掴めない。
歩き始めると、寺から下りてきたらしい先達さんに「駐車場はこの上にもあるのですよ。でも歩くのも気持ちいいですよ、お若いんだし」と言われる。(若い?・・・)
けっこうな距離があったが、深い森の中という感じで気持ちがいい。来月になればセミが唸り始め、暑さにうっとうしくなるだろうが・・・。
途中に多数の石仏や水掛け仏などが置かれた広場があって、そこから90度曲がって二つ目の山門が見える。おお、デカイ。
日光の陽明門の(色抜き)のような荘厳さだ。
中には四天王像が配される。寄せ木造りで、かなり痛んでいる。
正面の本堂は鎌倉時代の建造で国宝。真言密教では最大の御堂だ。ご本尊十一面観音は秘仏だが、この秋(10/19~26)に特別開扉される。
やや高い位置にある大師堂のフロアから見た本堂。これで3度目の再建というのだから、日本の木質資源の豊かさと木造の技術に驚嘆するしかない。
大師堂の手前にある「鐘石」。叩いて大師様に到着と祈願のお知らせを。
大師堂はこぢんまりして見える。
鐘楼。このタイプは鍵がかけられていることが多いので先に参拝したが、中にはいるとちゃんと撞けるようになっていた、失敗!
驚いたのが中の板絵だ。閻魔様と地獄図絵・・・
鬼に焼かれる人たち・・・
来迎図・・・
三幅になっていてストーリー性がある。ミケランジェロの「最後の審判」みたいだ。あるいはヒエロニムス・ボスの「快楽の園」・・・。名もない絵師の作とは思えないすごい完成度。
「道」であり「知」であり「覚」。ここは菩提の道場だった。