地方の小都市の安ビジネスホテルはタバコ臭くてきれいとは言い難いところが多いが、ここは設備も良くアタリであった。600円台で朝和定食が食べれる。食堂もきれいで、ベルナール・ビュッフェのリトグラフや古民具などが飾ってあった。
西条に泊まったのは60番「横峰寺」に行くにはかえって好都合。この寺も難所のひとつで車道のなかった頃は「遍路ころがし」の寺であった。
車道は途中から有料でマイクロバスも通れるというし、地図で見ると尾根沿いなのでそれほど険しくなさそう。だが、先日の雪の影響はないか? 天気予報では降雪の危険も臭わせる・・・。
が、これまたあっさりと到着。駐車場の手前に少し雪が残る程度で、途中から陽が差してきたではないか。早朝とて広々とした駐車場はがら空きだが、それでも団体のマイクロバスが数台。
その団体さんを追うようなかたちで歩き始める。ここは寺まで駐車場から下りの道になる。
10分ほどで到着。屋根に雪が張り付いている。
本堂。
ご本尊は大日如来だが、蔵王権現も共に祀ってあるそうだ。
大師堂。
納経所はさらに石段を下りたところにあり、手水場もここに。つららが下がっている!
車遍路はここで戻ってしまうので山門を見ることができない。私たちはさらに下って山門をくぐってみることに。
仁王様がいた。
再び階段を登って駐車場へ帰る。最初の石段の先にお迎え大師像がいらっしゃる。ステレオタイプの大師像ではないので、地蔵菩薩かな?と思ったが、後で調べてみると「星供大師」というお姿で、右手に剣、左手に星供の巻物を持っている大師像だった。
大師がこの寺で開運祈願の星供養を修法した由来とか。星供養とは、西洋の占星術のように密教でも人が生まれた時に決まる星があり、それぞれの人の当年星を供養することにより厄除開運を願うというもの。
なるほど、さすが密教も深いね。