早朝からXVに道具類を詰め込んでフェリーで小豆島へ。中山地区のカフェギャラリーうすけはれの敷地で、3日間にわたって行われる「新・縄文小屋ワークショップ」の初日である。2日から僕の個展「未来創造画展」もここで行われており、その搬入(11/1)ときに敷地や丸太資材などの最終チェックをしておいたのだが、上杉くんが縦穴を深く掘りすぎていたので、LINEで図面を送っておいた。
というわけで穴はほぼ指示通り掘りが修正されていた。縄文小屋は竪穴式住居と言われる通り、やや床を低く作るようなのだが、これまで床掘りをしたことはなく初めての経験である。ちなみにこの小屋で僕の縄文小屋経験は4棟目になる。
これまでの縄文小屋づくり。
1棟目(屋久島)2019.10>
2棟目(大阪茨木)2022.4>
3棟目(京都綾部)2022.11>
まずは柱用のヒノキ丸太の皮を剥く。
皮が剥かれた丸太は地面に埋める部分を焼いて炭化しておく掘っ立て柱の腐食防止である。
ダブルスコップでん穴掘り。ここは石垣で造成された畑地の放棄地なのだが、表土を剥ぐとすぐに硬い花崗土であり、大変掘りにくい。が、硬いぶん掘っ立て柱はしっかりと固まるだろう。
いったん下に戻って昼食。上杉くんたちは薪による煮炊きに経験はほとんどなく、前回の作品搬入のとき飯炊きの要領を教えたのだが、奥さんのMちゃんがすぐに覚えてしまってかまどご飯がよくできていた。
昼休みには2階のギャラリーで僕の個展を見てもらった。縄文小屋のワークショップとその繊細なタッチの絵とのギャップに驚いた人も多かったようだ(笑)。
柱の先端は梁が載せやすいように「イスカ」という継手にV字加工する。
水糸を張って先端の高さが揃うように柱を埋め込んで固定していく。コツは小石を混ぜた土を突きながら入れていく。ときおり水を流し込むと空隙がなくなってよく締まる。水準器で垂直を確かめながら固定していく。
よく突き固めた柱はガチガチに固まるのですぐに梁を載せたり作業したりできる。最初の2本はカスガイで柱に固定する。
次の2本はノッチ(切り欠き)を入れてはめ込んでから、ロングビスで上からねじ込んでいく。
周囲に小山になった残土があったので皆で外に出していく。
近所の竹やぶから竹を伐採して皆で運び、まず4本の登り梁を立てていく。
交差した部分に竹の棟木を渡す。全体のバランスと棟木の水平を調整しながら番線で交点を固定していく。。
棟木の先端に4本の支え梁をつけていく。
登り梁の下部は木杭と番線で写真のように固定しておく。
これで縄文小屋の最も基本となるフレームの完成である。
夜は再び下におりて三又囲炉裏で夕食宴会。古瓦を使って即席のバーベキュー炉を作る。Mちゃんが薪火に慣れて、その料理感覚をすっかりマスターしているのに驚いた。