里山再生講座2023@綾川の下見へ


綾川で里山再生講座をぜひやって欲しいという依頼を受け、下見に行く。場所的には香川県のど真ん中、讃岐平野とこのあたり特有の小さな山々が接近する典型的な里山地区である。

山間部の棚田というわけでもなく、水には恵まれていないが平坦で農地には最適とも思える一帯だ。担当の三好東曜氏にさっそく現地を案内してもらった。道路裾に小さな石垣。それがところどころ崩れており、もう何年も修復した跡がない。

一番の主眼は、この地区のため池に流入する水路周りを保全したいとのことだった。

普段は水は流れておらず、大雨のときにだけ機能する素掘りの水路のようだ。

両側は竹林や雑木林、ここにも石積みの壁があり、それがところどころ崩れている。

予算があればすぐにでもコンクリート土木で整備してしまうのだろうが、それもできず、かといって石積みができる担い手は、地域にはもういない。 三好君とは311きっかけに移住したその年に地元のパーティーに呼ばれて会ったことがある。その後、彼は町長選に出、現在は町議を務めていることは知っていた。

彼の話を聞きながら、下見のときが過ぎるにつれ、この里地の深刻な問題が浮かび上がってきた。農地の後継者がいない・・・水路管理が維持できなくなっている。なにより、背後の里山にまったく人の手が入っておらず、ヤブだらけになっている。

一見穏やかに見える里地だが、放棄された農地が目立ち、そして山はたしかに緑あふれているのだけど、まったく利用されず荒れ放題になっている。「山暮らしがとうとか言っている場合ではないね、里のほうがよっぽど深刻だ・・・」僕は言った。

「これはここだけの問題ではないのですよ、おそらく全国共通です。だから、ここから再生のノウハウを全国に発信していくようなシリーズにしたいのです」

トレーラーのカフェの中で僕らは打ち合わせをし、作戦を練った。とりあえず石垣直しを中心とした月1回のシリーズで来年の3月まで連続でおこなう。近くに空き家の茅葺民家もあるとのことで、第二期にはそちらの改修や囲炉裏づくりなどもできるとよいね・・・などと夢もふくらんだ。

ともあれとても需要なイベントになるだろう。皆様のご支援ご指導をよろしくお願いしたします。

▼Facebookイベントページ
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