製作最終段階を迎えた新著、出版社からの最後の戻り原稿をしゃかりきに直す。明日からまたワークショップで旅立たねばならないのでそれまでになんとしても仕上げておきたい。最後の直しは主に語句の揃えが多い。商業出版の場合、出版社独自の漢字や文字の使い方・漢字のひらきかたがあり全体を統一しなければならない。
原稿の直し、戻り、また修正・・・その幕間にずっとボルテージを保ち続けるのはなかなか容易ではない。さらに出版が長引けば長引くほど、こちらは経済的にも逼迫してくる。毎度のことながら最後まで気が抜けない。
さて、今回のワークショップは小豆島「大地の再生+石積み体験」である。クライアントは僕のアトリエの「大地の再生講座」にも参加してくれたコキヌ工房・塩本さん(現パキスタン在住)。場所は彼女のご主人のご実家の土地で、土庄町の港から歩いていける場所にあり、小さな山裾の果樹園・畑跡地とそれに付随する小さな崩壊石垣である。
現地はSさんが一時帰国した6月に下見をしておいた。昨年7月に男木島の石積みwsを主催してくれた滋賀のやっちゃん(大地の再生TamTam)に今回もオーガナイズをお願いして、岡山から大工のSさんが、大阪からサニーさんが来てくれることになった。
小豆島は地質的には花崗岩の岩山から成る。瀬戸内海や讃岐平野のおむすび山に共通してその最上部は安山岩や玄武岩などの硬い岩石で形成されている。雨が少ない気候風土ということもあり、スギ・ヒノキの人工林は育ちにくい。つまり雑木林などの自然林が多いのだが、ほとんどが放置されて竹林が侵入していたり、果樹畑が放置されてヤブ化しているところが多い。
小豆島は何度目になるだろう? 最初に訪れたのは高校の修学旅行のとき。京都〜岡山〜四国というコースだった。京都ではマイナーな嵯峨野を周り、倉敷で大原美術館をみて小豆島へ。その後四国上陸して金毘羅さんに登る・・・というヘンテコなコース巡り。だが、このときの旅の印象は鮮明に残っている。
夜半にサニーさんをのせたやっちゃんのトラックが到着し、明日の配布資料をまとめながら打ち合わせ。とりあえずプリントアウトできる分を刷っておき、残りは明日の出船までコンビニでカラーコピーをとるということで。