玄米の炊き方、麹菌と杉


玄米を炊く。16時間以上浸水して途中水を変え(ミネラル・キレート物質のアブシジン酸を抜くため※)、土鍋(長谷園の「かまどさん」で炊く。炊く前に塩をひとつまみ入れ、初めは中・強火で28分、その後、極弱火にして15分で火を止める。その後25分放置して炊き上がり。

というメソッドでほぼ完璧に炊けるようになった。僕は玄米の腹が割れるほど柔らかく炊くのは好きではないので、水はかなり少なめである。ただし、火の加減を誤るとおこげができてしまい、この場合のおこげは大変硬くなる。

しかし、おこげは陽性なので、おかゆなどにするのも悪くない。かまどさんは3合炊きだが、いつも2合炊いて、おひつに入れて3回に分けて食べている。

前にも書いたが、玄米と分づき米はかなり違うものである。2分以上擦ってしまうだけでそれはもう玄米とはまったく別物になる。玄米にはイノチがあり意思さえあるように感じられる。タダモノではないのである。

無農薬の玄米を入手し(できれば天日干しのもの)、炊き方を吟味して自分の好みの食べ方をすれば(100回以上噛むこと)、多くの人が新しい発見にハマるだろう。ただし体質的に合わない人もいるので断言はしない。

玄米は野草や漬物、そして味噌汁が実によく合う。そして、これだけで満足できてしまうという凄い食べ物である。そして、米を食べる民族は地球上にたくさん居るが、このように玄米をカマドで炊いて食べる民族は日本人だけなのではないだろうか。

ときどき分づき米+雑穀や、ハレの日(客人が来たときなど)に白米に精白し、出た糠(ぬか)はぬか漬けに使う。米から麹(こうじ)が作られ、麹を用いて酒やみりんや醤油や米酢や味噌が作られる。

湿潤温暖な日本はまた発酵王国でもあり、麹菌=「Aspergillus oryzae=アスペルギルス・オリーゼ」は日本唯一の菌であることから「国菌」に認定されている(2006年日本醸造学会認定)。そして様々な醸造に欠かせないのは杉樽なのであり、杉=「Cryptomeria japonica=クリプトメリア・ジャポニカ」もまた日本の固有種 であって地球上でここにしか存在しない。

ちなみに「クリプトメリア(Cryptomeria)は「隠れた財産」という意味だ。つまり杉は隠れた日本の財産というわけで、命名者はスギの利用価値の高さを知っていたのであろう。

※追記:アブシジン酸の有害説情報はちょっと疑わしいもようです。

玄米の種子毒(発芽毒)論はでっち上げ!学術的根拠なし!(le-coccole)

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