ここで下屋のドア作りのことを振り返っておくと、新築時に棟梁がドア枠を作ってくれたのが2014年の11/21。残材でドアを自作するつもりだったが、アイデアがまとまらず布を垂らしたままここまで来てしまった。下屋に貴重品があるわけでもないのだが、さすがに5年以上も放ったらかしでyuiさんのご両親も心配していたのだった(スイマセン/汗)。
漠然と温めていたプランは、105×45㎜の間柱(まばしら)材にハツり痕を入れてつなげ、2枚で観音開きのドアするというものだった。が、どうにも気持ちがのらない。この家はプロの手腕で作られたもので下屋ドアは目立つ場所でもあり、下手(ヘタ)なものは作れないのである。
昨年の夏から急展開、木工作家のサトコ氏が出入りするようになりアイデアを出してもらうことに。間柱の板では重すぎるのでスギのバラ板でフラッシュ戸にすることで動き始める(10/4)。そしてバラ板を「うづくり」にし、間柱材で枠を仕上げその板を張り、昨日ようやく蝶番付けまでできた。
さて朝、ゴミ捨てに出て、戻りながら下屋を眺めてみる。「ほー」なかなかいいね!
しかし、源平のツートンがこんなにキマるとは・・・。取っ手をどうしようかとベッドの中で考えて、ブラックウォールナットを小さな角材に切ってミニマルに・・・と考えていたのだが、先日Fsさんにもらったエノキの枝を思い出した。自然木の枝、似合いそうだ。
こんな感じでどうよ? 二又のところを選んで2本。裏側を平面に削る。
予備穴に彫刻刀で「皿取り」を彫る。
黒ビスで付けてみた。観音扉の合わせを白太にして正解。皮付きの枝がよく目立って良いコントラスト。いや、ちょっと存在感強すぎたか??
次にバロン用の出入り口をカット。ドリルとジグソー、手ノコを併用して。
さいしょ穴下のバラ板3枚は取り去ろうと思い、そこだけ釘打ちをしないでおいたのだが、ストライプがキレイなので残すことにした。そして周りに飾り枠としてエノキ枝をあしらい、取っ手の目立ちとのバランスをとることに。
まず裏側に枠を入れて、
釘を打って板の端を固定。
枝は適当にみつくろってアドリブで。なかなないい感じ❣️
ここで鍵を買いにいったんホームセンターへ。
裏側は2枚の布地を画鋲止めして下げる。
前の鍵は真鍮のぶら下げフック。
後ろに金属の引き取っ手。これはたしか京都の三条通りにある家具屋さんで購入していたもの(出番がなく道具箱に眠っていた)。
カンヌキを両ドアの上部に付ける。小ドアのほうは固定しておき、大ドアのほうを普段使いとする。
ストライプがキレイなので小窓はやめた、裏の合板もとりあえずナシ。アトリエの側面は正方形の窓がデザインテーマの一つになっていて、バロンのドアが相似形、そしてカーテンドアもストライプの相似形がイイ。これで完成❣️
しかし木目がウツクシイ! スギというのは本当にすばらしい素材だな。無垢板は経年変化で焼けて灰色化し、やがてゼブラの濃淡は淡く消えていくだろうし、枝の皮は乾燥の過程で剥がれていくかもしれないが、こういうアイデアは建築家や大工さんからは出てこないだろう。
ようやくドアができて、「住宅建設」は6年越しの画竜点睛をみた。が、あとまだ残っている場所が一つだけあるんだ。それはまた後で♬