若杉式でけんちん汁を作ってみた。これは、今まで作ったけんちん汁でいちばんの味だった。やはり土鍋はすごいな。このような料理に強い本領を発揮するといえる。
昆布と干し椎茸を土鍋に入れ、水を入れて3時間以上おいてから出汁をとる。この浸し時間をとること(もちろん前夜からでもいい)、土鍋で煮出すこと、この2つで、イリコや鰹節を使わなくともいいい出汁がとれる。
加えて。具を煮る前にごま油でゴボウから丹念に炒めていく。小さな鉄のフライパンでひとつひとつじっくり。ダイコン、ニンジン、油揚げ。椎茸はいったん出汁から取り出してスライスして。
味付けは醤油(薄口と濃い口を両方使う)と、そして3年味噌。「恐ろしいほど極陰性食材の大豆を陽性に大転換させた食品が味噌」、とくに3年味噌はもやは食薬・・・「飲む点滴」であるという。
お菜には小松菜の磯辺(いそべ)和え。海苔を炭火で炙って細かくちぎり、さっと茹でた小松菜をよく絞り2㎝ほどに切ったものをその海苔と和え、醤油と亜麻仁油をかけて混ぜる。これがすごく美味しい(ここでも炭火が効いている)。これはカブの葉、畑のかつお菜でもよく合う。
ベジ・ヴィーガンに欠乏する栄養素ビタミンB12は、植物食材では唯一、海苔に多く含まれているという。
ヴィーガンで補うことが難しいと言われている《ビタミンB12》が海苔で摂取できるのか?調べてみた。(note/沼田 晶一朗 / ぬま田海苔 合羽橋本店)>
青菜のおひたしは、以前は昆布と鰹節の合わせ出汁に日本酒と醤油を加えて「基本の出汁」をつくり、そこに湯がいて絞った青菜を浸していた。が、今は
・胡麻和え
・佃煮
・磯辺和え
の三つを交互に作って毎日のように食べている。春菊は胡麻和えが美味しく、カブや大根の葉は佃煮(さっと湯がいたものをゴマ油で炒め、酒・みりん・醤油で味付け)が合う。磯辺和えは若杉さんの本で知った方法だが、本当に美味しい。海苔から出汁がでるのだ。
青菜の佃煮は以前はチリメンジャコや出汁ガラのいりこを入れていたが、今は野菜だけ(もしくはヒジキを加える)で作る。前はおひたしは栄養のため義務のようにして食べていたが、いまの3種は美味しくて、なくてはならないものになっている。