若杉本2冊とamaneku_organic


僕はできるだけ本を増やさないように気をつけており、よほどのことがないかぎり本は買わない。まず図書館にあるかどうか検索してあれば借りて読んでしまい、どうしても手元に置いておきたい本だけ買うことにしている。

また、図書館ではまず買ってもらえないだろうな・・・というジャンルや、話題の人気本も買わないと読めないので、ダメモトで買ってしまうこともある。仕事柄いちおうライターでもあるのでネットだけでは入手できない情報があるからだ。

で、最近、食養で著名な若杉ばあちゃんこと若杉友子さんの本を2冊買った。陰陽による食養の考え方のは、30代の頃にいちどハマって玄米菜食を何年かやり尽くしたので、まず買うことはないだろうと思っていたのだが、最近若杉さんの中に新しいものを見出したのである。

一つは素朴にして粗食な見た目の料理が、実は非常に美味しいという驚きの発見である。これは、若杉さんの愛弟子である酒井先生の作られた料理を最近実際に頂く機会があり、目を見開かされた。

大阪@自然農と食養の庵「墨歌」へ

これまでいろいろな所で食養的なベジ食をいただいたことがあるが、酒井先生のものは次元がちがう美味しさだった。美味しく食べるための工夫が食養的にすぐれた知恵の集結なのだ・・・ということが直感的に解った。

もう一つは「野草の重要さ」の再認識である。これは現行農法の野菜の酷さの反歌でもある。スーパーで売られているほとんどの野菜は農薬や化学肥料の問題だけでなくタネそのものがF1種で異常なものだ。だから固定種・在来種のタネを購入もしくは譲ってもらい自家栽培することで解決できるわけだが、栽培しなくても自然に生えている野草は在来種そのものだ。

若杉友子『若杉ばあちゃんのアトピー・アレルギーの話』(wave出版2014)

野草は不味いのでたまに趣味的に食べるもの・・・というのが僕の実感だった。しかし、季節ごとに細かく採取しながら的確なアクア抜きをすることで立派な惣菜(戦力)となる。有機農法ですら現代畜産由来のものが使われいるいるので避けたい昨今、これは新しい概念・戦略である。

僕はすでに若杉さんの『よもぎの力』という本を昨年の3月に購入して読んでいたのだが、やはり本だけでは理解の本質に至らなかった。でも本棚には桜沢の『東洋医学の哲学』や森下敬一の『薬効食』など東京在住時代に購入したテキストが、引っ越しごとのふるいにかけられながらもここ高松アトリエの本棚にたどり着いている。

丸元淑生のフィッシュ・ベジタリアンを卒業する時期が来たようである。肉どころか、魚も食べられないような時代が来ようとしている(もう来ているかも?)。

原発処理水の海洋放出決定 2年後めど、100倍以上に希釈(『日本経済新聞』)

「心不全が急増」でも検索してみてほしい。あとこちらのYouTubeも秀逸。

スーパーの野菜は毒食ってるようなモン(あまねくオーガニック)

おそらく意識の高い多くの人々や、周囲の人々の死や自分の体調不良から目覚める人たちが早晩ここにたどり着くだろう。この気づきは若いうちに、早ければ早いほどいい。

若杉さんの食養には「ベジタリアン」や「ヴィーガン」というファッションを飛び越えた凄みと、未来を見据えた厳しくも温かな目がある。若杉本に細かく目を通すと、調味料や調理道具に関する具体的な情報も入手することができる。

いま、それらも熟読精査中である♬


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