新風館・エースホテル、ラ コリーナ近江八幡、3つの現場


朝、滋賀に行く前に見ておきたい建築めぐり。昨年6月に完成・開業した隈研吾監修の「新風館・エースホテル」。本当はこのホテルに泊まりたいのだが、お高いのですw。でもポップな内装に部屋にアートやギターまで置いてあっていい感じなんだよな〜。

エースホテルは1999年シアトルに誕生。昨年までに北米とヨーロッパ9都市にホテルを展開している。特徴は高感度だけどカジュアルで、遊び心に満ちた空間とサービス。宿泊客以外がロビーにたむろすることをも許容し、ホテルを寝るための場所から、人々が集う文化創出のハブに変えた。

このホテルは旧電話局の建築に新旧ジョイントされるという複雑な空間になっている。

吉田鉄郎が設計し、電話局の役割を終えた後もカルチャーの発信地として親しまれてきたランドマーク〈新風館〉。この度、NTT都市開発が再開発プロジェクトを立ち上げる中、建築デザイン監修を隈研吾が、インテリアデザインにエースの長年のパートナーであるLAのデザイン集団コミューンが担当するという強力な布陣で、〈エースホテル京都〉の空間は構築された。

CASA BRUTUS による【最速レポート】

スチール、木毛セメント、3.5寸角の柱材を張り合わせた集成材の梁。そして視覚的なパタパタやサラサラ・・・これまで隈研吾が培ってきた独自のスタイル。

新風館のアーチから入る。

回廊を抜けると中庭。

ホテルとのジョイント部。

昔の新風館も良かったが、ぐっと狭まって庭園が作られた。隈研吾のセンスが光る。

水が流れている。

中のショップはまだ開業時間前だったがざっと歩いて見てきた。面白そうな店がいくつかあった。

やっぱりいちどホテルにも泊まってみたいな・・・あと「俵屋」にも(笑)。

鴨川沿い桜を見ながら北上し、進々堂の北山店に行くが駐車場が満車。

路駐してパンとコーヒーを買って車中で食べながら琵琶湖方面へ向かう。カレーパンとクラブハウスサンド。さすが「進々堂」、パンもコーヒーも抜群にウマイわ♬

さて、滋賀の近江八幡には10時前に到着。やっちゃんの案内で石積みしたいという個人宅に行き、次いで小学校が移転する敷地の周辺を見る。

古い石垣が残された湿地・水路・池。かつては琵琶湖と繋がっていた名残のある美しい場所が、田んぼが宅地になり無用の長物となって汚水にゴミが浮かんでいる。都市公園のスポットとして石垣を残しながら再生したい水辺だ。

ランチは八幡堀にある蔵を改装したカフェで。

窓の庇(ひさし)がおしゃれだ。

内部の木組みは見事なものであった。

野菜たっぷりのハンバーグのランチ。

デザートはハーフサイズのチーズケーキとチャイ。

しょっちゅう打ち合わせの電話が鳴る売れっ子のやすこ嬢。手帳のスケジュールは文字でびっしり。

梁から下げられた明かりに囲炉裏の自在鉤が使われていた。豪農や商家などで使われていた真鍮製の、なかなかいいものだ。

外に出ると堀に水郷巡りの舟がやってきた。

次の現場に行く前に、前から気になっていた「ラコリーナ」に案内してもらう。和菓子の「たねや」とバームクーヘンの「クラブハリエ」のメインショップ。いまや全国からツアーバスが集まる超人気スポット。

設計は藤森照信。建築史家として著名だが数々の奇天烈な縄文建築を作り続ける建築家でもある。

草屋根のために散水しているのか屋根から水がしたたり落ちる。入り口ではそれを銅板の雨樋で受けて両サイドに流す。すごい緊張感(笑)。

回廊。どっしりとした広葉樹の不定形の柱。

そして驚きの内部。なんだコレハ・・・

近づいてみるとこれが漆喰壁に炭が張り付いているのだ。

2階に上がってみる。??? 暖炉がある!

そしてまたしても炭なのだが、こちらは燃えさしの熾炭・・白壁がよく汚れないこと。

テーブルと椅子もすべて堅木の広葉樹材が使われている。そして皮のアイアン。すべて本物。

すごいな藤森先生。。。

もうひとつのショップ棟へ。柱が・・・

曲がり木のままの広葉樹を、チョウナでハツってある!

そして銅板!

ここまでやるか・・。しかし納まりが美しいので決してゲテモノには見えない。

ちょっとジブリ風でもあり、これは若者や子供達にも人気だろう。結局、買い物もせずカフェも入らずじまいだったが、またじっくり見に来よう。

さて、3つ目は琵琶湖畔のフルーツランド。ここに竹の建築群が作られるのだが、僕に縄文小屋を作ってほしい、と。

それにしても水路が汚れていて寂しげな風景だった。「まずはこの水路掃除からだよね・・・」とやっちゃんがつぶやく。

彼女を駅まで送り帰路につく。もういちど京都に寄りたいが、遊んでいる時間はない。夕映えの明石大橋を渡り・・・

淡路島を疾走し・・・

鳴門大橋で夜のとばりが降りて・・・

長い3日間だったが、温泉水のせいか疲れは感じず睡魔に襲われることもなく、ほとんどノンストップで21時過ぎに帰還。


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