「大地の再生」@大内邸 part2/1日目@Gomyo倶楽部


良い天気になった。東かがわ市五名の山中にあるGomyo倶楽部の敷地は、僕のアトリエから約50kmほど東にある。西からの参加者が多い今回、まずはGomyo倶楽部見学でお互いの学びを深めようといもくろみ。至くん&リンダさんは僕よりも早く到着。すでに囲炉裏をいじりはじめていた。

その後、大阪サニ・リリ夫妻、滋賀のやっちゃん+なつ・まんじ続々と到着。その他6名の参加で計13名が集まった。

風の草刈りで管理している辺りをざっくりと案内し、僕はピザ窯の火をキープしながら隣のタンドール窯の上に大鍋をのせ、吹き上がる炎を利用してイノシシ肉のポトフを仕込む。

タンドリーチキンを焼くためにタンドール窯に薪を放り込んで熾炭を作っておく必要があるのだが、いつもその炎がもったいないと思っていた。窯の口の上にレンガを3個置くと炉ができるので、そこでポトフを作ったのだった。

やがて次々とピザが焼きあがり、参加者にも手伝ってもらう。こういうとき、アルミのピザプレートは断然便利である。手伝いに来てくれたGomyo倶楽部メンバーのMさんがタンドリーチキンを窯に投入。

やはり、神山鶏のタンドリーチキンはすばらしい仕上がりで、皆が口々に絶賛してくれた。レシピ(漬け込みダレ)は

▼スパイス類
・クミン
・ガラムマサラ
・チリペッパー
・ショウガ
・ニンニク
▼その他
・無糖ヨーグルト(適量)
・レモン
・塩
・胡椒

と案外シンプルである。昨日のブログで書いた通り塩とレモン汁で下漬けして水気をよく絞り、それからスパイス類・ヨーグルト・塩胡椒で一晩漬け込む。ステンレスの太めの串にさして窯に立てかけて焼くだけだが、下のほうが若干焦げやすいので、刺し位置が大事である。あと胸肉・もも肉の皮は取っておいたほうが良い。落ちた脂で炎が上がり焦げやすいからだ。

ピザ窯とタンドリー窯が並んで両方同時に使えるのは、今のところGomyo倶楽部だけかもしれない(さらに囲炉裏も並んでいるのは世界でここだけだろうw)。石窯というとみな2段式にして煙突をつけたがるものだが、このピザ窯はもっとも原始的な馬蹄型で、煙突はない。が、この流体力学に沿った綺麗なドーム曲線のために、中で空気が回転してよく燃えるのである。そして煙突からの熱損失がない。

N先生が昨日焼いたというハードなライ麦パンとパーコレーターで淹れたビターなコーヒーがふるまわれ、デザートには香川の柑橘やイチゴなど。

一息ついて見学開始。まずはため池から。

外来種のゲリラ放流によるブラックバスやブルーギルのいない、そしてコンクリート護岸のない「ため池」は、それだけで宝石のように美しく、またたくさんの生き物を棲まわせること。だが「ゆる抜き」(定期的な水の放流と泥掃除)を失ったこの池は、毎年有機物が堆積して今後の対策を考え中なこと。そしてため池だけではダメで、自然農の田んぼがセットで初めて豊かな生き物たちのバランスが生まれること。それぐらい自然農の田んぼと昔のような水路が重要だということ・・・などを説明する。

風のトイレの見学。「ブルーシート使ってないからか、なんだかオシャレですね」という意見が出る(笑)。最初、便座に土管を立てていたときはだれも使ってくれなかったが、風の通るトイレにしたところ人気が出て、子供たちもよく使う。やはりみな「氣」の良さを察知するんだね。

堰堤の上流部を散策。竹は激減し、雑木林が戻りつつあるが、かつての荒廃竹林の名残が沢に堆積してまだ手付かずの場所がたくさんある。大地の再生スタンスとしては真っ先に片付けたいところ。

下流の雑木林に入ってみる。ここで枯れ枝をいくつか集め、今晩アトリエの囲炉裏暖炉で皆の前で燃やして見せることにした。枯れ枝や立ち枯れの木は、今の雑木林にはいくらでもあり、すぐさま大袋一つ分の枯れ枝薪が集まった。

キブシの花が咲く。

16時過ぎ、散会。皆は途中で仏生山温泉に入ってからアトリエへ。僕は単独で先に帰り、夕食の準備。テーブルセッティングして、豆のサラダ、タコのカルパッチョ、菜花の胡麻和え、自家製たくあんなどを、ささっと準備。タコは昨日、活け物を一匹買いし、浅く茹でておいた。

メインは握り寿司。サワラにタコに中トロ。囲炉裏暖炉を点火してさっそく今日拾ってきた枯れ枝を燃やす。熾ができたところで小エビを網焼きして食べてもらった。

バイタミックスの使い手である至くんとリンダさんが、デザートにアイスクリームを作ってくれた。素材はカシューナッツ、甘みにはメープルシロップを使い、あとは氷だけ。それをタンパーで突きながら高回転で回すとできてしまうのだが、その轟音がすごかった(笑)。

出来上がったアイスクリームは驚きの味だった。ナッツと氷とシロップだけなのに乳製品のアイスそっくりの味になっている! バイタミック恐るべし・・・

囲炉裏暖炉に集まりながら食べる。明日は鬼無に皆で苗木を探しに行き、それを植樹していく予定。やっちゃんやサニリリ夫妻も苗木を持ち込んでくれたので、いよいよ庭がにぎわいを見せる。

枯れ枝だけで燃やしても袋の半分くらいしか薪が減らない。その優しい炎と燃費の良さにみな驚いた様子。今日は早めに寝るよ!


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